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変わる高校入試にどう対応すべきか

変わる高校入試にどう対応すべきか

現在、小学校から高校までの広い範囲において学習指導要領の改訂が進められています。さらに2021年1月より大学入試センター試験に変わり「大学入学共通テスト(共通テスト)」が本格始動します。

共通テストでは新問題の導入や一部科目の採点方法が変更されます。現行の「知識や技術の学習」だけでは突破がむずかしく、グローバル社会に対応した柔軟な姿勢も必要になってきます。今回は教育指導要領改訂や大学入試にともない、高校入試がどのように変化していくのかをご紹介いたします。

教育指導要領の改訂のねらい

小学校は2020年、中学校は2021年、高校は2022年に改訂が実施されます。新たな学習指導要領はどのような内容になるのでしょうか。

子どもに身に着けてほしい3要素の育成

今回の学習指導要領の改訂はいずれも大学入試を見据えた内容となっており、知識を蓄えるだけでなく、「基礎学力」「人間力」「応用力」を身につけるための内容となっています。

具体的には今までの指導内容(基礎学力)に加え、チームで課題に取り組むアクティブラーニングの要素(人間力・応用力)を取り入れた内容が増えます。

学びは受動的姿勢からアクティブラーニングへ

アクティブラーニングとは、自ら課題に取り組む能動的な学習スタイルのことをいいます。能動的に取り組むことで学ぶことの楽しさや参加することの楽しさを発見できます。また話し合いに参加することでコミュニケーションスキルも向上します。

アクティブラーニングでは「自ら考え発言する」という力が必要になります。そのためには「どのように関わるか(人間性)」「内容を理解しているか(知識・技能)」「持ちうる知識や技能をどう応用するか(思考力・判断力・表現力)」が必要になります。

改訂がもたらす大学入試への影響

学習指導要領は人間性を高めるものへと変化してきます。大学入試の内容もまたグローバル化に対応した実践的なものへと変化しています。

大学入試が変わる

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共通テストの目的

大学入試センターによると「大学入学者選抜は各大学が、それぞれの教育理念に基づき、生徒が高等学校段階までに身につけた力を、大学において発展・向上させ、社会へ送り出すという大学教育の一貫したプロセスを前提として、大学への入り口段階で入学者に求める力を多面的・総合的に評価することを役割とするものである[平成29年度大学入学者選抜実施要項]」としています。

つまり高校までに学んだ内容を、どのように質の高い大学のカリキュラムに結び付けるのかということが問われるようになります。

センター試験と共通テストの違い

先ほど「新たな学習指導要領は大学入試を見据えた内容」とご説明しましたが、どのように変わるのでしょうか。大きな変更点としてはマークシートに加え、記述問題や英語の技能(「読む」「書く」「聞く」「話す」)を試す問題が出題されるようになります。

■国語と数学の一部に記述式問題が増える(各科3問程度)

■英語は「読む」「書く」「聞く」「話す」の4技能が重要視される

■英検、TOEFUL、TOEICなどの民間検定の評価も対象になる

■思考力・判断力・表現力を問われる道徳的問題が出題される

共通テストの出題形式

国語や数学はマークシート方式に加え、3問程度の記述式問題が出題されます。今後は社会や理科などにも記述式問題が導入される見込みです。

英語は共通テストと民間検定を併用する方向で検討されていますが、ゆくゆくは民間検定への1本化が検討されています。現在でも民間検定の結果が入試に反映されたり、単位として認定されたりしているところをみると、民間検定の受験も考慮にいれておけば、メリットが大きいです。

「思考力・判断力・表現力」を問われる問題では、表や図の情報を持てる知識や技術を駆使してどのように考察、解決するかを測る試験が出題されるようになります。

なぜ大学入試改革が行われるのか

これまでの大学入試では「一つの答えを求める学習」いわゆる「知識や技術」を重視した出題が主流でした。そのため膨大な知識や技術を教えるべく、中学や高校でも一方向の学習形態が採用されていました。

しかし多角的かつ総合的な思考が不足していることが問題視されていました。一方向からの学習法ではこれからの時代についていけないと判断されたためです。

こうして大学入試が変化を見せ始めるにともない、高校入試にも変化の波が訪れるようになります。

どう変わる?今後の高校入試

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都道府県の高校入試でも「思考力・判断力・表現力」を問う出題が増えてきています。先ほどの大学入試のように、英検などの民間検定の結果を反映したり、長文を読んで条件作文を作成させたりするという学校も出てきました。このような傾向はますます広がりを見せるでしょう。

「思考力・判断力・表現力」は一夜漬けで習得できる能力ではなく、長期的に育む必要があります。そのためには高校三年間だけでなく中学の段階から少しずつ授業に取り入れ学力の基礎を作る必要があります。

基礎学力が試される

新たな学習指導要領では「思考力・判断力・表現力」が重要視されています。ですがこの3つの要素は知識と技術という基礎学力がベースにある状態ではじめて発揮される力です。つまり基礎学力をどう発展させるかが大切なのです。

家庭での学習が重要

これからの学習法は家庭学習がポイントになると考えられます。アクティブラーニングが授業に組み込まれるようになると、その分知識や技術を学ぶ時間が減ってしまいます。夏休みや昼食後の時間を利用する学校も増えてくるでしょう。どのように時間をつくるのかは学校の課題です。

学校だけでなく自らの努力も求められます。家庭学習で基礎学力を身につけ、それらを元に学校で話し合うという形を取れば、限られた授業時間を有効に活用できます。もしかすると今後の教科書は家庭で基礎学力をつけることをベースにしたものが増えるかもしれません。

まとめ

学習指導要領改訂にともない、変化していく大学入試と高校入試についてご紹介いたしました。これからは知識や技術を得る学習法から得た力をどう使いこなすかが試される時代です。そのためには中学時代から柔軟で広い視野を持って物事を考え、判断する思考の習慣をつけることが大切になってきます。

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