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大阪府の公立高校の学費は?支援制度を使って学費を抑える方法を解説

大阪府の公立高校の学費は?支援制度を使って学費を抑える方法を解説

「公立高校と私立高校の学費はどれくらい違うの?」
「公立高校の学費を安く抑えられる制度はないの?」

中学生の子どもを持つ親にとって、どうしても気になるのは学校の学費でしょう。公立高校と私立高校では差があり、子どもがどの高校に行くのかで家計にも大きく影響します。

全国で見ても大阪府は私立高校の数が多く、254校ある高校の中で96校が私立高校になります。

今回は、大阪府の公立高校の学費を知りたい方に向けて、公立高校の学費の詳細や私立高校との比較、利用できる支援制度について解説します。

この記事のポイントは以下の通りです。

  • 大阪府の公立高校における1年間の学費はおよそ30万円
  • 大阪府の私立高校の学費は公立高校の2~3倍
  • 『高等学校等就学支援金制度』で授業料が実質無料に
  • 『高校生等奨学給付金』で授業料以外の学費を軽減
  • 生活保護世帯や収入の急低下を支援する制度もある

大阪府で高校受験を控えているご家庭は是非参考にして、公立高校の学費について知り、進路選択に役立ててください。

大阪府の公立高校の学費

大阪府公立高校の初年度の学費は次の通りです。

課程入試料入学金授業料
全日制 2,200円 5,650円 118,800円(月額9,900円)
定時制 950円 2,100円 32,400円(月額2,700円)
通信制 800円 500円 1単位あたり年額330円

参考: 大阪府「府立高等学校の授業料と就学支援金について」

上記以外にも「行事費」や「その他諸費」、「制服等指定品」などの「学校諸費等」が必要になります。

  • 行事費→修学旅行、遠足、見学、教科外活動など
  • その他諸費→学校納付金、教材費、実習費、通学費など
  • 制服等指定品→制服、体操服、内履きなど

学校諸費等は、学校・学年・学科・課程によって異なりますが、およそ200,000円前後の費用がかかります。
参考:文部科学省「平成30年度子供の学習費調査」

よって、大阪府の公立高校(全日制)では1年間の学費が300,000円~350,000円程度となります。

学校によって差が出るため、入学前に確認しておくと安心でしょう。

大阪府の公立高校と私立高校の学費の差は3倍

一般的に私立高校の学費は公立高校より高く設定されており、大阪府の私立高校の学費は公立高校のおよそ3倍です。

大阪府の公立高校(全日制)と私立高校の学費を比較しました。

課程

入試料

入学金

授業料

行事費

その他諸費

制服等指定品

公立高校

2,200円

5,650円

118,800円

およそ200,000円前後

私立高校

192,547円

594,431円

施設設備費34,919円+行事費+指定品代
=およそ1,000,000円前後

※参考:私立高等学校(全日制)の初年度授業料等について(平成30年度~令和4年度)

大阪府の公立高校の学費(初年度)が300,000円~350,000円程度に対し、私立高校は1,000,000円前後となります。

大阪府の公立高校で学費を抑えるための支援制度

大阪府の公立高校の学費は私立高校に比べて安いものの、年間300,000円強の出費は家計の負担となります。

ここからは、大阪府の公立高校で学費を抑えるための支援制度について解説します。

高等学校等就学支援金制度

1つ目は『高等学校等就学支援金制度』で、いわゆる『高校授業料実質無償化』と呼ばれるものです。

高等学校や特別支援学校高等部、高等専門学校に通う生徒を対象に授業料が支給される制度です。

公立高校の授業料は私立に比べて安いとはいえ、3年間で300,000円以上の負担になります。この制度を利用すれば授業料が実質無償になり、高校進学への経済的ハードルが大きく下がります

支援金を返還する義務もないため、安心して利用することができるでしょう。

ただし、受給には公立高校、私立高校共に基本的な条件を満たしていなければなりません。

受給の条件

  • 日本国内に住所を有し、高等学校等に在学している
  • 高等学校等を卒業、終了したことがない
  • 高等学校等の在学期間が通算して36ヶ月を越えていない(定時制、通信制は48ヶ月)
  • 親権者(保護者等)の「市町村民税の課税標準額×6%-市町村民税の調整控除額」が304,200円未満(父母両方の合計額)

参考: 文部科学省 高等学校等就学支援金手続き

ここでいう高等学校等とは、以下を指します。

  • 国公私立の高等学校(全日制、定時制、通信制)
  • 中等教育学校後期課程
  • 特別支援学校の高等部
  • 高等専門学校(1~3学年)
  • 専修学校(高等課程)
  • 専修学校の一般課程や各種学校のうち国家資格者養成課程に指定されている学校
  • 各種学校のうち一定の要件を満たす外国人学校

受給条件の④については、公立高校と私立高校では制度が少し異なるので分けて解説していきます。

公立高校での所得制限

公立高校では所得の条件を満たすことで、授業料の全額である118,800円を受給できます。(国公立の高等専門学校は234,600円が上限額)

ただし、子どもの数や年収によって制限が設けられています。

 

子の数

年収の目安

両親共働きの場合

子1人(高校生)

~約1,030万円

子2人(高校生・中学生以下)

~約1,030万円

子2人(高校生・高校生)

~約1,070万円

子2人(大学生・高校生)

~約1,090万円

子3人(大学生・高校生・中学生以下)

~約1,090万円

両親のうち一方が働いている場合

子1人(高校生)

~約910万円

子2人(高校生・中学生以下)

~約910万円

子2人(高校生・高校生)

~約950万円

子2人(大学生・高校生)

~約960万円

子3人(大学生・高校生・中学生以下)

~約960万円

参考:文部科学省 年収目安

上記の表に書いている年収より低ければ授業料が実質無償となります。

私立高校での所得制限

私立高校では世帯の年収によって118,800円か396,000円の支給に分かれます

 

子の数

年収の目安
118,800円支給

年収の目安
396,000円支給

両親共働きの場合

子1人(高校生)

~約1,030万円

~約660万円

子2人(高校生・中学生以下)

~約1,030万円

~約660万円

子2人(高校生・高校生)

~約1,070万円

~約720万円

子2人(大学生・高校生)

~約1,090万円

~約740万円

子3人(大学生・高校生・中学生以下)

~約1,090万円

~約740万円

両親のうち一方が働いている場合

子1人(高校生)

~約910万円

~約590万円

子2人(高校生・中学生以下)

~約910万円

~約590万円

子2人(高校生・高校生)

~約950万円

~約640万円

子2人(大学生・高校生)

~約960万円

~約650万円

子3人(大学生・高校生・中学生以下)

~約960万円

~約650万円

参考:文部科学省 年収目安

私立高校の学費は学校によって異なるため、支給金額との差額は自己負担となります。

申請方法

申請方法は次の通りです。

○step1
入学時等に学校から案内&申請書入手
4月入学時等に学校から案内があり、申請書を受け取ります。

○step2 
必要書類を学校へ提出
〈必要書類〉
申請書
保護者等のマイナンバーカード(通知カード、住民票)の写し

○step3
支給

支援金は保護者ではなく学校に直接給付され、授業料の負担が軽減されます。

※申請はオンライン(高等学校等就学支援金オンライン申請システム e-Shien)でも行うことができます。

高等学校等就学支援金は返済不要の制度ですので、高校に入学した際は必ず申請しましょう。

高校生等奨学給付金

公立高校の学費を抑える2つ目の制度が『高校生等奨学給付金』です。

授業料は上記の『高等学校等就学支援金制度』でカバーできますが、高校生活では様々な費用がかかります。

『高校生等奨学給付金』では授業料以外の学費に対して給付金を受け取ることができ、こちらも返済が不要です。

大阪府で『高校生等奨学給付金』を受給する条件は次の通りです。

受給の条件

  • 生活保護受給世帯、住民税所得割非課税世帯(年収約270万円未満)
  • 保護者等が大阪府内在住
  • 生徒が『高等学校等就学支援金制度』の受給要件を満たしている
  • 生徒が『高等学校等就学支援金制度』の支給対象校に在学、休学していない
  • 生徒が国公立高等学校に在学
  • 生徒が平成26年4月1日以降に入学している(平成27年4月1日以降に第2学年に、平成28年4月1日以降に第2・3学年に編転入学している生徒を含む)

給付される金額は次の通りです。

区分

対象生徒

納付金額(私立高校)

区分1

生活保護受給世帯に扶養されている生徒

32,300円(52,600円)

区分2

住民税所得割非課税世帯に扶養されている生徒

区分3の①②に該当する兄弟姉妹がいない生徒

【全日制・定時制】
114,100円(134,600円)

【通信制】
50,500円(52,100円)

区分3

生徒と同じ世帯で扶養されている兄弟姉妹が①②のいずれかに該当

 ①兄・姉が同じ学校に在学

 ②兄弟姉妹が次の条件を満たす場合

・生年月日が平成11年7月3日から平成19年4月1日までの間

・中学校や高等学校等(全日制・定時制)に在学していない

【全日制・定時制】
143,700円(152,000円)

【通信制】
50,500円(52,100円)

参考:大阪府立国公立高等学校等奨学のための給付金
参考:大阪府立私立高等学校等奨学のための給付金

※毎年7月頃に学校への申請が必要です。
※新入生は4月~6月に一部早期申請ができます。

申請方法は次の通りです。

○step1
受給申請書を学校から入手

○step2 
必要書類を学校へ提出
〈必要書類〉
・生活保護受給証明書(区分1)
・保護者等の非課税証明書、生徒本人の健康保険証写し(区分2・3)
・兄弟姉妹の健康保険証写し(区分3)
・兄弟姉妹の在学証明書
  ⇒高等学校に在学する兄姉が23歳以上の場合
  ⇒弟妹が通信制高等学校に在学の場合
・給付金振り込み口座の通帳写し

○step3
支給

審査後、認定されると12月頃に給付金が口座に振り込まれます

家計急変への支援制度

3つ目が『家計急変への支援制度』です。

保護者が失業、倒産、病気・怪我などで家計が急変したときのための支援制度で、授業料の納付が難しい場合に申請することができます。

受給条件は次の通りです。

受給の条件
①生徒が平成26年4月1日以降に国公府立の高校に在学し、『高等学校等就学支援金制度』支給対象校の受給要件を満たしているに在学し、休学していない
②生徒が「就学支援金」の受給要件を満たしている、又は「高等学校等就学支援事業費補助金」の補助対象者
③大阪府内に在住している保護者(主たる生計維持者)が失職(倒産、解雇、自営業廃業)した、もしくは病気や怪我、業績悪化により収入が著しく低下(1年間の収入見込額が非課税相当)した、もしくは生活保護受給世帯である
④生徒が平成26年4月1日以降に入学している(平成27年4月1日以降に第2学年に、平成28年4月1日以降に第2・3学年に編転入学している生徒を含む)

申請方法は次の通りです。

○step1
受給申請書を学校から入手

○step2
必要書類を揃えて学校へ提出
〈必要書類〉
【解雇、廃業による失職の場合】
・離職票(写し)
・雇用保険受給資格者証(全ページ写し)
・解雇通知書(写し)
・廃業届(写し)
・税理士等の第三者が作成した失職とその理由を証明する書類
上記のいずれかの書類が必要です。
【病気・怪我、収入低下の場合】
・減収前直近1か月の「給与明細」及び減収後3か月の「給与明細等」または「税理士等第三者が作成した家計急変発生後額を証明する書類」
・健康保険証等生徒を扶養していることを証明する書類(写し)
・扶養親族の記載が省略されていない「課税証明書」

○step3
支給

申請月から(解雇、廃業)、もしくは事由発生の翌月から(病気・怪我、収入低下)高等学校等就学支援金を受給できるまでの間に授業料が免除されます。

ご不明な点は『教育庁 施設財務課 府立高校授業料担当』へ相談することができます。

なお、私立高校においては『高等学校等奨学給付金』の中に“家計急変世帯向け”の制度があります。
詳しくは大阪府のホームページをご覧下さい。

まとめ

今回は大阪府の公立高校の学費について解説してきました。

公立高校の学費は初年度でおよそ30万円程度かかります。私立高校と比べると安いですが、それでも家計の負担になるでしょう。

『高等学校等就学支援金制度』で授業料の実質無償化、『高校生等奨学給付金』で授業料以外の負担を軽くできます。もし、家計が急変した際は『家計急変への支援制度』の利用も検討しましょう。

大阪府の公立高校への進学を考えているご家庭は、是非この制度を活用して金銭面の不安を少しでも和らげてください。

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