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荊木 拓くん

小4 荊木 拓くん(パシード岸和田校)『ぼくがかがやいているとき‐ぼくとピアノ‐』

 今年も本番の日がせまってくる。  一年に一度きりのステージ。これで終わるんだと、思う気持ちと、失ぱいしたらどうしようと思う気持ちとが、まぜこぜになる。心ぞうの音がいつもよりも大きい。とてもきんちょうする日。そして、よろこびが大きい日。  その日を目指し、毎週土曜日、ぼくたち五人は集まる。初めて通ったのが、ぼくが、まだ保育園の時だった。この秋で六年になる。  始めは右手だけ、左手だけ、そして両手で練習していく。ずいぶん昔に作られた曲と教えてもらってひくと、タイムマシンにのって作曲者と会って話をするようなふしぎな楽しさも感じる。みんなと音を、そして心を合わせ、ぴたっとそろった時。しばらく、しんとする。もしかしたらほんの一しゅんのことかもしれない。空気もとまったような静けさの後先生が、うんうんとうなずき、言ってくれる。「合かく。」 ぼくは「よっしゃあ。」と心の中でさけぶ。  もちろん、家での宿題も出る。  すぐに、すらすらひける時もある。  が、ひいてもひいてもできない時。同じ所ばかりくり返す。時間がどんどんすぎていく。  弟の見ているテレビの音も気になるし、ぼくも遊びたい。もうやめたくなる。でも、 「とにかく練習。」 と言い、練習をする。が、次の日もダメ。その次の日も。どんどんいやになる。仲間の顔を思い出し練習する。すると「あっ。」と思う時がくる。できたんだ。本当にうれしい気持ちになる。  「成こうは九十九パーセントのど力」と聞いたことがある。上手になるには努力がいる。でも、努力を続けるには、かんたんにあきらめない。それが楽しいと思う心が大切になるだろう。そして、ぼくは、一しょに音楽を楽しむ大事な仲間がいるからこそ続けてこられたのだと感じている。  今年も、楽しいアンサンブルのステージになるようにがんばり、心をこめて演奏したい。

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