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【大阪府】2023年高校入試の特徴や傾向、公立・私立高校の人気校などを徹底解説!

【大阪府】2023年高校入試の特徴や傾向、公立・私立高校の人気校などを徹底解説!

「大阪府の高校入試ってここ数年、どう変化してるんだろう…」
「公立と私立で人気の高い高校はどこだろう…」

高校入試前の中学生のお子さまを持つご家庭で、上記のような疑問を持っている方もおられるでしょう。本記事では、大阪の高校入試の最新トレンドについて解説します。

2023年度はコロナ禍の影響から公立志向が強まり、過去最高の私立高校専願率などの変化が見られました。今回は、近年の大阪の高校入試の特徴、英検取得の重要性、文理学科を含む公立高校や私立高校の人気の変化などに焦点を当てて解説していきます。

大阪の高校入試に関する押さえておくべきポイントをお届けしますので、中学生のお子さまを持つご家庭は是非最後までご覧ください。

2023年度の大阪高校入試について

まず最初に2023年度の大阪の高校入試を振り返ってみましょう。

コロナ禍の影響もあって私立高校が人気でしたが、直近ではどうだったのでしょうか。人気校のトレンドなどを解説していきます。

2023年度から公立志向へ

大きな流れでいうと、コロナ1年目(2021年)の時は各家庭が私立高校専願に流れていたことでしょう。

理由の一つとしては公立高校のICT対応が不十分だったためで、私立高校は一人一台タブレット端末を持たせるなど先端的な教育に取り組んでおり、「私立に行ったほうが学びが止まることがない」と考えるご家庭も多かったと推測されます。第一ゼミナール塾生の私立専願率が3割となり、過去10年で最高だったこともその裏付けになります。

ただし、2021年、2022年までは私立が人気でしたが、2023年は公立志向へとシフトしました。公立の高校を志願する家庭が急に増えた理由は、景気が後退している昨今の不況の影響で経済的に厳しくなったことが考えられます。

近年の高校入試の特徴

2023年度も変わらず文理学科が人気で、ここ数年は文理学科設置校やその二番手高の合格を目指していく傾向に変化は見られません

ただし、平均的な成績層の生徒は、私立専願に流れる傾向が強くなっています。特に、宗教系の私立高校は入試の募集状況が良くなっている傾向があるでしょう。コロナ禍によって環境にダメージを受け、心の教育に価値を見出したご家庭が増えたのではないかと推測されます。

公立高校の志願状況は変化なし

公立高校の志願状況については、さほど変化はありません。

公立高校の場合は学校の順序だてに関して「●●高校が難しかったら〇〇高校」「○○高校が難しかったら△△高校」というようにランクがはっきりとしています。そのため、志願状況の変化は起こりづらいと言えます。

逆に私立高校は、取り組んでいる内容や教育のトレンド、情勢などで人気が上下する傾向にあるので注意しましょう。

科目による高校入試の変化とは

英検取得による得点保証がある英語を中心に、科目によってどういう変化があったのか、見ていきましょう。

英語は英検2級取得が定番化

公立高校では、英語の科目において、みなし得点が主流になったため、「英検2級を取得していると8割換算とみなす」、ということが定番化しました。

北野高校レベルになると定員以上の受験者(合格者ではない)が英検2級を持っている状況であるため、英検2級を持っていても不合格になる可能性も出てきています

また、みなし得点が主流になっていることから、英検2級を取得していることで英語の勉強をやめてしまう生徒が少なからずいます。実質4教科に集中できるため入試は突破できる可能性はありますが、そのために半年間英語の勉強をしない受験生が多く見受けられるようになりました。難関私立高校の先生からも、「高校一年生の学力向上に非常に大きな影響を及ぼしている」という意見も出ており、1つの課題になっています。

私立高校では学校によって英検取得の優遇は異なり、英検準2級で8割という学校もあれば、2級で加点という学校もあります。

文理学科以上の高校を志願するのであれば2級取得は目指すべきです。普通科でも英語C問題を選択している高校を希望する場合は、2級取得が望ましいでしょう。

難易度が高かったC問題は易化傾向へ

2017年度入試では、数学C問題が難しすぎて北野高校を受ける生徒でも平均点が30点程度でした。

※英語、数学、国語の3科目のみ、A(基礎的問題)、B(標準的問題)、C(発展的問題)という難易度が異なる3タイプに分かれています。

この状況が長続きするなら中3生の指導を考え直さなければならない、と議論になりましたが、現在はC問題が以前よりも易しくなり、取り組みやすい状況になってきています。

ただし、C問題がある程度研鑽を積めば得点できるレベルになれば、合格には相当な実力がないと合格が難しくなってくると推測されます。数学の平均が30点程度の時は数学ができなくとも差がつかなかったため、理系の子でも文系科目ができるかどうかが勝負でした。

理科と社会はレベル別ではなく問題が統一になっているため、文理学科を受ける子たちはほぼ満点に近い得点を取っているので、今は理系文系問わずまんべんなく得点を取らなければいけません。加えて、英検2級を持っていなければ文理学科合格は難しいでしょう。

2023年度の文理学科について

次に、文理学科について解説していきます。2011年に大阪の公立高校に設置された文理学科ですが、総じてどの高校も偏差値が高く人気の学科になっています。

文理学科10校の人気の変化はなし

ここ数年、文理学科10校の人気にほぼ変わりはありません。偏差値で順序が決まっているため、北野高校がトップ、二番が天王寺高校、というのは長らく変化していない状況です

入学時の段階では高津高校と四條畷高校は文理学科10校のうちの真ん中くらいをせめぎ合っていますが、高津高校の方が難易度は高いといえるでしょう。しかし、卒業時点を見ると四條畷高校の方が難関国公立の合格実績が良いのがポイントです。

人口減少地域の岸和田高校は倍率が下がっている

岸和田高校は倍率が少し下がってきており、倍率1.31倍くらいとそれほど高くありません。岸和田高校周辺は人口減少が激しいため、そうならざるを得ない状況だと推測されます。

岸和田にお住まいのご家庭の場合、一昔前は通いやすい地元の岸和田高校に行くことが当たり前でしたが、交通網が発達したことにより三国丘高校にも気軽に行けるうえ、天王寺高校も行こうと思えば行けるようになりました。

その点では、岸和田高校は学区の再編の影響を大きく受けた高校のひとつといえるでしょう。旧学区の時は岸和田高校がトップでしたが、学区が撤廃されたことによって岸和田高校ではなく天王寺高校を選択するケースも増えています。

一方で、大阪北部にある春日丘高校は倍率が1.68倍ある難関の公立普通科で、文理学科ではありませんが非常に人気があります。国公立大で100名以上を輩出している実績もあります。普通科でも文理学科を超える人気や実績を持つ高校が出てきています。

2023年度の公立高校の人気の変化

人気の高い文理学科ですが、公立普通科でも国公立大学の卒業生を輩出している高校もあります。ここからは公立高校の人気の変化を見ていきましょう。

大きな人気の変化はないが、南部に比べて北部は変動傾向あり

固定の価値観が地域ごとに存在しており大きな変化は見られず、特に大阪の南部の順序だてはここ数年変わりません。

ただ、大阪の北部、特に枚方市、寝屋川市付近ではいまだに変動があります。例えば、一時は門真なみはや高校(偏差値45くらい)が北河内で一番倍率が高い高校となりました。

北河内あたりではネットの情報を重視して進路を決めている傾向が見受けられ、「○○の高校が人気らしい」などの最新情報を地域の方々が積極的に入手している状況です。

また、東淀川区は子育て施策が充実してきているため、大阪市内の中でも若い方の流入が多く、東淀川高校という地元の普通科の倍率が跳ね上がっています。東淀工業高校でも倍率が上がっているため、人口の影響はかなり大きいといえるでしょう。

公立普通科で高い人気を誇る春日丘高校

倍率が高い人気を誇る春日丘高校ですが、ここを志望する方はどういう層なのでしょうか。

まず前提として、北野高校が厳しい方は茨木高校、茨木高校が厳しい方は豊中高校に行く傾向があります。文理学科に手が届かなかった方が春日丘高校に流れていると考えて良いでしょう。

春日丘高校は地元の人気校であり、第一志望として狙っている子も多数。下からの突き上げと上から安全志向で下がってくる生徒でサンドイッチになる高校という位置づけになっています。

2023年度の私立高校の人気校とは

私立高校では、特に関関同立系の大学附属高校や、なかでも初芝立命館が注目を集めています。ここから大阪の私立高校の人気について解説していきます。

関関同立など大学附属高校の人気が高い

関西では関関同立系の大学附属高校の人気が高く、これは併願ではなく専願でも多く見受けられます。

センター試験が大学入学共通テストに変わり、思考力が試されるような問題にシフトしていく中で、「自分の子が対応できるのか」と懸念を示している保護者の方は一定数いらっしゃいます。

「うちの子は大学受験で苦戦するかもしれない」と判断して、早めに関関同立系の大学附属高校に入学をして内部進学を狙うご家庭も多いことでしょう。

初芝立命館高校の人気が急上昇

近年、初芝立命館高校の人気も上がっています。大阪南部のエリアでは、京都の大学である立命館ブランドが刺さらず、最初は志望者も少ない状況でした。

大阪府民としては、私立なら関西大学か近畿大学の二択でしたが、立命館が茨木キャンパスに進出し、そこに映像学部など新しい学部が滋賀のびわ湖キャンパスから移転してくることが決まり、大阪茨木キャンパスのウェイトが大きくなってきました。その影響で大阪南部の方にも立命館というブランドが理解されて人気が上がってきました。

結果、「高校から初芝立命館に先に行っておいた方が得」という方が非常に増えたのです。既に淀川以北の方が堺市の初芝立命館を受験するケースもあります。

6年間通学するのはしんどいけれど、卒業後は地元の大阪の茨木で大学に通えることをメリットに感じる方が予想以上に増えています。

海外大学進学に強い大阪女学院、常翔学園、香里ヌヴェール学院に注目

2023年、注目すべきは大阪女学院高校であり、10以上の海外大学に合格した実績があります。

常翔学園や香里ヌヴェール学院も海外大学合格者の輩出が好調です。海外留学にとどまらず、海外大学に進学しようと振り切った進路指導が出てきたことが特徴的です

文理学科を本命で受験する場合の私立高校の受験傾向

文理学科を第一志望としている方が併願で受験する私立高校は、ある程度パッケージで決まっています。

例えば、天王寺高校を受ける方は桃山学院か西大和学園、清教南海、四天王寺高校を受ける傾向にあります。その中で、自分の住んでいる地域に近い私立高校を受験するケースが多くなっています。三国丘高校は堺市ですが、清教学園を併願として受ける方もたくさんいることに加え、併願私立の上位の中に入ってきているのが奈良の帝塚山高校です。堺の地域で三国丘高校を受ける方は、偏差値68程度と高めの奈良の帝塚山高校を受けるのが定番になりつつあります。

高校入試で気をつけるべきポイント

最後に、高校受験合格を目指す中学生を持つご家庭に向けて、受験対策や志望校選定など、高校入試に関するポイントをいくつかご紹介いたします。

出願後は赤本対策を徹底する

出願後であれば、赤本対策の一点突破が有効手段でしょう。過去問の傾向にどれだけ適応させるかがポイントです。

赤本を解いてできなかったところの単元をつぶしていく、という繰り返しをいかに徹底させられるかどうかが重要になります。

入試本番まで残り数か月なら、新しいことを始めない

入試本番まで残り数か月であれば、新しい問題集を始めるのではなく、今まで勉強してきた問題集などを繰り返し復習するようにしましょう。

真面目な方ほど新しい問題集に手を出そうとする傾向にあります。しかし、新しいものに手を出して解けない問題があると不安にしかならないため、今までやってきたテキスト、問題集の復習にたっぷり時間を充てることをおすすめします

「勉強してきたからできる!」というマインドで勝負をすることが大切で、「まだ理解できていないところがあるかもしれない」という心境で受験に立ち向かわせるのは、メンタル的にも良くありません。「これだけやってきたから大丈夫」と胸を張って受験に臨んでもらいましょう。

偏差値が伸び悩み、冬に合格ラインまで上がらなかった場合

充実した高校生活を送るためには、その方のレベルに合った高校を選択した方が良いケースがあります。

真面目にコツコツやるタイプの方が、ものすごく勉強を頑張って志望校にギリギリで受かったとしても、この状態で高校3年間を充実したものにするのは難しいかもしれません

逆に自身にとって過度に余裕のある高校に行くというのも望ましくありません。どんな方でも、志望校の合格者得点分布の真ん中くらいで受かるのが望ましい位置です。合格ラインのギリギリで受かって、高校3年間、寝る間も惜しんで歯を食いしばって勉強して卒業しました、という方は近年なかなかいません。

過度に無理はさせず、心にゆとりを持った学校生活を送れるくらいの高校に入学させるというのが合っているのではないでしょうか。

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