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中学受験と高校受験どっちにすべき?違いや向いている子どもの特徴を解説

中学受験と高校受験どっちにすべき?違いや向いている子どもの特徴を解説

「そろそろ中学受験を受けさせるかどうか検討しないといけない。」
「うちの子は中学受験と高校受験、どっちが向いているんだろう?」
「そもそも中学受験と高校受験の違いとは?」

小学生の子どもをお持ちのご家庭では、中学受験をするか高校受験にするか迷っている方も多いのではないでしょうか。子どもの進路に大きな影響を与えるため、どっちを受験すべきか迷うのは仕方ありません。

この記事では、中学受験と高校受験の違い、中学受験と高校受験それぞれに向いている子どもや家庭の特徴を解説していきます。

どのタイミングで子どもに受験させるべきなのか、中学受験と高校受験のどちらがいいのか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

中学受験と高校受験の違い

まず最初に、中学受験と高校受験の違いについて知っておきましょう。

中学受験は小学6年生が中学校に入学するため、高校受験は中学3年生が高校に入学するために必要な試験です。

受験する年齢以外で中学受験と高校受験の主な違いは、試験の難易度、偏差値、受験への臨み方の3つです。詳しく見ていきましょう。

試験の難易度

一般的には高校受験と比べ中学受験の方が、試験の難易度が高く対策が難しい傾向にあります。

理由として、中学受験の入試では応用問題など教科書の範囲を超えて出題されていることが多いからです。

学校の授業だけでは自力で解決することが難しく、中でも算数は中学生に出題しても解けないような難易度が高い問題もあります。

例えば、中学生は1年生で「方程式」という単元を習いますが、中学受験の算数では方程式ではなく「和差算」「消去算」「つるかめ算」「過不足算」などの特殊算といわれる単元に分かれて出題されます。

これらの特殊算は塾などで対策が必須の問題でしょう。

一方、高校受験では基本的に中学生の間に学校で習う範囲から出題されます。小学生と比べて理解力も上がっているため、塾に通っていない子どもでも自身に見合った高校であれば受験をクリアできることもあります。

偏差値

中学受験と高校受験では、中学受験の方が偏差値が10以上低くなると言われています。

中学受験で偏差値45の学校でも、高校受験に例えると偏差値55の学校を受験しているといっても過言ではありません。

中学受験をする生徒は、主に私立の進学校や中高一貫校への入学を目的としています。前述の通り、学校の授業だけでは入試範囲を網羅できないため、ほとんどの子どもが塾に入っています。中学受験は学力が高い優秀な生徒が多く集まる傾向があります。

一方高校受験は、難関高校を受験する生徒もいますが、一定水準の学力を満たせば入学できる公立高校・私立高校を受験する生徒もいます。受験勉強に力を入れていない生徒もいるでしょう。

このような理由から、高校受験よりも中学受験をする生徒の方が全体的に学力が高く、総じて偏差値が高い傾向にあるのです。

受験への臨み方

中学受験は入試問題のレベルが高いこと、小学生が理解することが難しいことから、一般的に小学3年生または4年生から塾に通って対策を始める必要があります。

対して高校受験は、塾に通わずに受験をする生徒も多くいます。

対策が早い子は小学校高学年や中学1年生から塾に通い始めますが、志望校に合格するために必要な学力と子どもの学力に大きな開きがない場合は、中学3年生から本格的に勉強を始めて合格することも珍しくありません。

中学受験をするか高校受験をするかの判断基準

子どもに中学受験をさせるか、高校受験をさせるかを決めるための参考として、これから紹介する項目に当てはまる数がいくつあるのかチェックしてみてください。

当てはまる数が多ければ多いほど、該当する受験方法に向いているといえるでしょう。

「中学受験に向いている子どもの特徴」5項目

  • 計画的に勉強ができる
  • 勉強が苦ではない
  • 目標が決まっている
  • ストレスに耐えられる
  • 言うことを真面目に聞く


「中学受験に向いている家庭状況」4項目

  • 受けさせたい教育が決まっている
  • 家庭に金銭的に余裕がある
  • 大学受験に専念させたい
  • 中高一貫校に行かせたい気持ちがある


「高校受験に向いている子どもの特徴」3項目

  • 時間をかけてやりたいことを見つけたい
  • 中学生の間は友達と同じ道を歩みたい
  • 勉強を優先的にできない


「高校受験に向いている家庭状況」3項目

  • 多くの価値観に触れてほしい
  • 子ども自身が考えて行動する力をつけて欲しい
  • 中学受験に特にこだわりがない

例えば、下記のような場合は中学受験の方が向いているといえます。

「中学受験に向いている子どもの特徴」は5項目のうち4項目
「中学受験に向いている家庭状況」は4項目のうち2項目
9項目中6項目→66.7%

「高校受験に向いている子どもの特徴」3項目のうち2項目
「高校受験に向いている家庭状況」の3項目のうち1項目
6項目中3項目→50%

それぞれの項目にどれだけ該当するか確認することで正しい選択がしやすくなります。

ただし、仮にご家庭の状況が中学受験をすることに向いていたとしても、「勉強に取り組ませようとすると不機嫌になる」「塾へ入れようとすると拒否する」など子どもが極端に嫌がる場合もあります。

子どもにストレスがたまったり、勉強がより嫌いになってしまうなどのリスクがありますので、慎重に選択するようにしましょう。

中学受験に向いている子どもの特徴

中学受験に向いている子どもの特徴をまとめてみました。

  • 計画的に勉強ができる
  • 勉強が苦ではない
  • 目標が決まっている
  • ストレスに耐えられる
  • 言うことを真面目に聞く

全ての特徴が該当するケースは珍しいものですが、いくつ当てはまっているか確認してみてください。

計画的に勉強ができる

きっちりと計画的に勉強ができる子どもは中学受験に向いています。

中学受験は学校では習わない範囲の問題や、応用問題が多く出題されます。高校受験よりも難易度が高い中学受験なので、小学3〜4年生から受験対策を始める必要があります。

中学受験は短期戦ではなく長期戦になりやすいため、計画的に勉強ができなければ志望校合格は難しいでしょう。

勉強が苦ではない

勉強が苦ではない子どもは中学受験に向いていると言えるでしょう。

中学受験では数年先を見据えて勉強をしていかなければなりません。

もし極端に勉強をするのが嫌いである場合、長期的に子どもにストレスを与えてしまうことになってしまいます。

また、私立中学や中高一貫校に入学した場合、公立中学とは違い中学受験を突破してきた生徒が集まってきているため、生徒の学力レベルは高い傾向があります。

公立中学に比べて授業のレベルも高いので、受験が終わった後も勉強をし続けられる精神力が求められます

「学校の宿題を提出するので精一杯」「塾に通わそうとすると極端に嫌がる」など勉強に対してマイナスイメージを持っている子どもは中学受験に向いていない可能性が高いでしょう。

明確な目標が決まっている

「行きたい大学が決まっている」「将来なりたい職業が決まっている」など、明確な目標が決まっている場合も中学受験に向いています。

受験をする子ども自身が、なぜ中学受験しているのか目的が分かっていないと勉強に対するモチベーションは続きません。

将来やりたいことや目標が明確に決まっていれば、それを実現するために中学受験が必要なのだと子ども自身も理解できるでしょう。

「中学受験をすることで目標に近づくことができる」と、モチベーションも保ちやすく、中学受験に専念することができます。

ストレスに耐えられる

勉強をするのが苦手な場合でも、ストレス耐性が高い子は中学受験に向いています。

勉強に対するストレス耐性が高ければ、壁にぶち当たっても克服できる可能性が高くなります。

中学受験をする子は、高校受験をする層と比べて少数派です。そのため、「周りは遊んでいるのになんで自分だけ勉強しなければいけないのだろう」とストレスがかかりやすくなるでしょう。

「習い事で厳しい指導者から教えてもらっている」「怒られてもすぐ切り替えることができる」など、普段の生活の中でストレス耐性が高そうだと判断できれば中学受験に向いているかもしれません。

逆に、嫌なことが起こった時にすぐ逃げ出してしまう場合は、中学受験には向いていない可能性が高いでしょう。

言われたことを真面目に聞くことができる

言われたことを真面目に聞くことができる子は中学受験に向いています。

高校受験の場合、受験生は中学生なので反抗期の時期と重なることが多く、保護者主体で進めづらいものです。その点、中学受験の場合は反抗期と重なりにくいため、保護者主体で受験を進めやすいことがメリットとして挙げられます。

保護者や塾の先生が、中学受験に向けてスケジュール管理や日々の学習のサポートをすれば、志望校合格に近づくことができるでしょう。

中学受験に向いている家庭状況

子どもの特徴に続き、中学受験に向いている家庭状況をまとめてみました。

  • 受けさせたい教育が決まっている
  • 家庭に金銭的に余裕がある
  • 大学受験に専念させたい
  • 中高一貫校に行かせたい気持ちがある

自身のご家庭がいくつ当てはまるのか、みていきましょう。

受けさせたい教育が決まっている

子どもに受けさせたい教育が決まっている家庭は、中学受験に向いているでしょう。

公立中学の授業はどこも一律で同じカリキュラムが組まれていますが、私立中学では学校ごとに教育方針や指導科目が異なります

ご家庭が望んでいる教育方針や指導科目がある場合は、それにあった学校選びをすることで、希望に則った指導を受けることができます。

仮に「中学生のうちから英語教育に力を入れたい」という希望があれば、英語教育に自信のある私立中学を受験すれば良いでしょう。

このように、受けさせたい教育が決まっている場合は中学受験に向いています。

家庭に金銭的に余裕がある

金銭的な余裕があるご家庭は、中学受験を選択しても大丈夫でしょう。

令和3年度の全国52,903人(1,600校)を対象とした抽出調査によると、保護者が支出した1年間・子ども1人あたりの学習費総額は私立中学校の方が負担が大きくなっています。

金額で見ると私立中学の方が、およそ90万円ほど費用が高くなります

【保護者が支出した1年間・子供一人当たりの学習費総額】

区分

中学校

高等学校(全日制)

公立

私立

公立

私立

学習費総額

538,799

1,436,353

512,971

1,054,444

うち学校教育費

132,349

1,061,350

309,261

750,362

うち学校給食費

37,670

7,227

 

 

 

 

うち学校外活動費

368,780

367,776

203,710

304,082

参考:https://www.mext.go.jp/content/20221220-mxt_chousa01-000026656_1a.pdf

  • 公立中学校 538,799円
  • 私立中学校 1,436,353円

このように、中学受験をする場合は金銭的な負担が大きくなることから、金銭的に余裕がある場合は中学受験に向いていると言えるでしょう。

大学受験に専念させたい

大学受験に専念させたい場合は中学受験に向いています。

私立中学では、中学と高校で教育が分断されるのを防ぐ目的で導入されている「中高一貫校」の制度をとっている学校が多くあります。

中高一貫校の学校は、高校受験が不要になることに加え、中学入学から高校卒業までの6年間で大学入試を見据えたカリキュラムを組んでいる傾向が多くあります。

行きたい大学が決まっていて、大学受験に専念させたい場合は中学受験に向いていると言えるでしょう。

中高一貫校に行かせたい気持ちがある

中高一貫校に行かせたいと考えている家庭に中学受験はおすすめです。

近年、中高一貫校の学校は人気が高まっています。定員が限られているため高校受験の募集を停止する学校が増えており、高校受験で入学しようと思っても入学できない可能性もあります。

中高一貫校の中には、高校3年生までの授業をできるだけ早く終わらせることで、大学受験の対策に時間を設ける学校もあります。

中高一貫校に入れたいご家庭が年々増加している中で、高校受験の募集を停止する中高一貫校も増えています。中学受験のチャンスを逃すとその学校に入れない可能性があるので注意しましょう。

また、行きたい大学が中高大一貫の制度をとっている場合は、中学受験の段階で入学できるメリットもあります(ただし、成績不振により大学に内部進学できない場合もあり)。

高校受験に向いている子どもの特徴

高校受験に向いている子どもの特徴をまとめてみました。

  • 時間をかけてやりたいことを見つけたい
  • 中学生の間は友達と同じ道を歩みたい
  • 勉強を優先的に考えていない

全部で3つ紹介しますので、順番に見ていきましょう。

時間をかけてやりたいことを見つけたい

時間をかけてやりたいことを見つけたい子どもは高校受験に向いていると言えます。

小学生のうちに、自分がやりたいことを明確化したり、将来の目標を定めることは難しいでしょう。

中学生になれば、自分の好きなこと、自分の学びたいことの傾向などが分かるようになり、やりたいことが少しずつ見えてくるようになります。

急いでやりたいことや学びたいことを見つけるのではなく、ゆっくりと着実に自分の進みたい道を見つけたい場合は、中学受験ではなく高校受験が向いているでしょう。

高校までは友達と同じ道を歩みたい

中学生の間は友達と同じ道を歩みたいと思っている場合は、高校受験の方が向いていると言えます。

小学生から中学生に上がるタイミングでは、私立中学校ではなく公立中学校に進む生徒の方が多くなります。同じ小学校で一緒に過ごした友達も同じ中学校に通うことが多いので、公立中学校の選択をした方が環境の変化が少なくなります。

仲が良い友達と離れたくない、知らない生徒ばかりの学校に行きたくないと思っている場合は、高校受験を選んだ方が良いでしょう。

勉強を優先的にできない

机に向かうことが苦手で、自ら優先的に勉強しようとしない子どもは、高校受験をおすすめします。

中学受験は小学3〜4年生の間から対策することになるので、途中で投げ出してしまう可能性もあります。

いくら親が子どもに中学受験をさせたいと思っても、前向きに勉強に取り組まないのであれば、大きなストレスになりますし、子どものモチベーションを上げるのも大変です。

小学生の間に無理やり受験させてもデメリットしかありません。親から言われたから嫌々やるのではなく、子ども自ら勉強を頑張るという気持ちがないと中学受験は難しいでしょう。

高校受験に向いている家庭状況

次に、高校受験に向いている家庭状況を解説していきます。

  • 多くの価値観に触れてほしい
  • 子ども自身が考えて行動する力をつけて欲しい
  • 中学受験に特にこだわりがない

それでは1つずつ解説していきます。

多くの価値観に触れてほしい

様々なタイプの子どもたちと触れ合う環境にいてほしい場合は高校受験に向いています。

私立中学に入学するためには、試験を突破する学力が必要です。そのため、ある程度同じレベルの学力の生徒が集まりますが、公立中学は受験がないため、さまざまなレベルの生徒が集まります。

学力が異なる生徒が集まることから、公立中学では多くの異なる価値観に触れることができます。早い時期から異なる価値観に触れることで、新たな知見を得たり、人間としての幅を広げられるメリットがあります。

このように、多感な時期に多くの価値観に触れてほしいと考えているご家庭の場合は高校受験に向いていると言えるでしょう。

子ども自身に考えて行動してほしい

子どもが自らの考えで行動してほしい場合は、高校受験に向いています。

中学受験は受験する子どもが小学生のため、子ども自身の意見がはっきりしていないケースが多々あり、保護者主体で受験を進めるご家庭も多くなります。

一方、高校受験の場合は受験する子どもが中学生となるため、行きたい高校、勉強したい科目など、ある程度自分の意志を持って決めることができます。

「あの高校に入りたいけど偏差値が少し足りないから頑張る!」など、受験のモチベーションが上げやすいメリットもあります。

子どもの意見を尊重し、子ども自身が考えて行動する力をつけて欲しいご家庭の場合は、高校受験が向いているでしょう。

中学受験に特にこだわりがない

中学受験にこだわりがない家庭の場合は、高校受験がおすすめです。

中学受験にこだわりがないのであれば、子どもに対する負担、ご家庭への金銭的な負担を考えると中学受験はおすすめできません

2022(令和4)年度に実施した文科省の「学校基本調査」では、私立中学校に通う生徒は約7.7%というデータがあり、少数派です。

この7%前後の家庭は金銭的に余裕がある場合や、子どもの目標がしっかり決まっているケースが多くあります。

また、野球やサッカーなどの習い事に集中している小学生もいるでしょう。無理やり中学受験の勉強にシフトすると、子どもの意思を尊重できずに過ごしてしまうことになります。中学受験へのこだわりがない場合は高校受験が向いていると言えるでしょう。

まとめ

この記事では、中学受験と高校受験の違い、中学受験に向いている子どもや家庭の特徴、高校受験に向いている子どもや家庭の特徴を紹介しました。

中学受験は高校受験と比べ、応用問題や学校外の範囲が出題されるなど対策が難しい傾向がありますが、将来の夢や、行きたい高校や大学が明確に決まっている子どもには中学受験がおすすめです。家庭の経済的な状況も踏まえて検討してみてください。

早い時期から勉強することに慣れればいいですが、皆が全員そうなることはありません。他のことで一生懸命になっている子どもに、無理やり勉強を押し付けるのは良くないので、その場合は中学受験ではなく高校受験を選択しても良いでしょう。

中学受験、高校受験どちらにするか決めた場合でも、一度子どもの意見を確認することをおすすめします。小学生の間はなかなか意見も言いづらいですが、しっかりと話し合いをして親子が納得した上で受験することが大切です。

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