お子さまは、文章を書くのが好きですか?
小学生のうちから作文に慣れ親しみ、「書く力」をやしなえば、学力はもちろん人生で役立つさまざまな力につながります。たとえば、こんな力を伸ばすことができるのです。
- 問題を発見する力
- 発想力
- 論理的思考力
- 説得力
- アピール力
作文は、書けば書くほど上手になります。学校で作文の宿題が出たときや、国語の作文の授業だけではもったいない!家庭で楽しく作文に取り組み、「書く力」を鍛えるコツをご紹介します。
受験のプロに無料相談
学力診断テスト実施中!
小学生の作文は、自由に面白く書こう
学校の宿題や授業では、「秋の遠足について」や「読書感想文」など、あらかじめテーマが決められていることが多いのではないでしょうか。そのため、実際にあった出来事や学んだことを書くのが一般的です。
ですが、家庭で作文に取り組むときは、思うまま自由に書かせてあげましょう。実際の出来事を少しオーバーに書くことや、自分や身近な人が登場する作り話、好きなアニメや童話の続きを書いてみるでもOK。すべてが空想の物語でもかまいません。
最初のうちは設定がめちゃくちゃだったり、展開に無理があったり、ストーリーに一貫性がなかったりするかもしれません。ですが、自分で物語を生み出そうとすることで「発想力」や「問題を発見する力」が身につき、少しずつでもストーリーのつじつまを合わせていこうとすることで「構成力」や「論理的思考力」が自然と鍛えられます。
ウケをねらえるようになれば一人前!
自由なテーマで作文を書くと、子どもの個性がはっきりと出てきます。それは◯✕で判定するテストではなく、お子さんのかけがえのない創造力の産物。保護者のみなさんはわが子の作文の「読者」となり、笑ったり驚いたりしてあげましょう。
すると、子どもにも「書き手」の意識が生まれるはず。自分の作文で「もっと笑わせたい、もっとびっくりさせたい」という気持ちが出てきて、どんどん語彙や表現が豊かになっていきます。ウケをねらった展開を意識したり、オチがつけられるようになったら、「書き手」の意識が生まれてきた証拠です。
自分の考えや創造した世界を伝える楽しさを知った子どもは、アウトプットする力をぐんぐん伸ばすことができるようになります。作文で身についた力は、学校での授業や調べ学習はもちろん、就職活動の面接や社会に出てからのビジネスシーンでも役立つでしょう。
作文の黄金テクニック「4部構成」
慣れないうちは、いきなり原稿用紙やノートに書き進めるのは難しいもの。そんなときは、下書き用紙に4コマ漫画のような枠を作り、次の4つの型に当てはめながら構成を練るのがおすすめです。
1:導入部として、これから書こうとしている内容の説明や予告をします。舞台や登場人物の紹介、イベントの説明などを書くとよいでしょう。
2:何が起こったのかを書いていきます。このあとに書く「メインイベント」へのつながりを意識して。
3:ここでもっともお話をふくらませます。一番書きたい出来事を具体的に書き、心の動きなども表現するとよいでしょう。
4:最後の「しめ」となる文章を書きます。笑いをとるためのオチや、意外な結末もここで書きます。
基本の型をおぼえれば、さまざまなテーマで応用を効かせ、スラスラと作文が書けるようになります。
受験のプロに無料相談
学力診断テスト実施中!
子どもを作文好きにするサポート
子どもが「作文をどう書いたらいいかわからない」と悩んでいるとき、無理強いするのは逆効果。一人で机の前に座らせるだけでは作文が苦痛な時間になってしまうので、楽しく取り組めるように働きかけることが大切です。
たとえば、
- お子さんの好きなアニメや童話のシーンを例にあげ、「あなたが主人公だったらどうする?」と問いかけたり、「もし浦島太郎が女の子だったら?」のように設定を変えたりして、発想のヒントをあげる
- 「犬や猫になったら、どんなことをしてみたい?」と、別の存在になりきって空想させてみる
このように、子どもの意欲やアイデアを引き出し、書き出すきっかけになるアドバイスをしてあげましょう。親がそばについていっしょに会話しながらストーリーを練ることは、親子のコミュニケーションの一環にもなります。
作文を通して「書く力」をやしなうことは、学力アップにつながることはもちろん、社会に出てからも役立つ一生の財産になります。たくさん本を読んでさまざまな表現方法をインプット、たくさん文章を書いてアウトプットする練習を続ける習慣は、必ずお子さまの力になります。
最後に、小学生の宿題の定番「読書感想文」。なかなか書けなくて困っているというお子さまにおススメの方法をご紹介します。せっかく本を読み切っても「特に感想はない」となってしまって結局書かない、書けないというパターンになりそうな時、お子さまにこう言ってあげてみてください。
「『感想文』じゃなく、誰かにこの本を紹介する『お勧め文』と思って自由に書いてみれば?」