小学生の夏休み期間は約1ヶ月。低学年のうちは、勉強、遊び、家のお手伝いなどで1日を過ごします。
しかし学年が上がってくると、苦手科目が増えだし、予習や復習を後回しにしているうちに夏休みが終わり、満足に課題を克服できないまま新学期が始まるという悪循環に陥る場合が多いようです。
そこで今回は「夏休みを効率的に過ごすための学習のポイント」について考えてみましょう。
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夏休み中の学習時間
家での勉強時間
教育関係のある機関が「家庭での子どもの勉強時間」について調査したところ、学校があるときの家庭での勉強時間(塾や宿題除く)は1時間未満という回答が最も多かったそうです。また夏休み期間中においては、「1~2時間程度」という結果でした。
さらに、「1日のうちどの時間帯に勉強をするか」に対しては「朝」と回答した人が最も多く、続いて「夜」「昼」の順となりました。朝と回答した理由は、「頭がすっきりした状態だから」ということでした。
子どもの集中力
勉強を始めた数分後には別のことをしはじめる子どもの姿を見ていると、親はつい「集中して勉強しなさい」「落ち着きなさい」などと注意してしまいがち。
一般的に、子どもは集中力が続きにくいといわれますが、大人でも集中できる時間は15分程度と限られています。小学校の授業が45分前後に設定されているのも、子どもの集中力を考慮したものです。
年齢を問わず、自分の好きなことを夢中でしている間は高い集中力を発揮します。では、集中力が続かない人にはどのような特徴があるのでしょうか。
集中力が続かない人の特徴
【計画を立てるのが苦手】
【危機感が薄い】
【達成感を味わったことがない】
【思考が散漫である】
【面倒くさがり】
集中力が続かない人は、計画を立てるのが苦手な傾向にあります。はじめに計画がなければ、時間を区切って物事に取り組もうとする意識が薄く、ゴール設定もできません。
例えば「これくらいの高さ、幅の壁を作りたい」と目標を持ってレンガを積む作業と、ただただレンガを延々と積む作業では、同じことをしているように見えても、集中力と作業効率は目に見えて違ってきます。
「ここまでできた」という達成感もなく面白みが得られないと、次第に他のことに気がそれてしまい、集中力は低下してしまいます。
子どもの集中力が続かない原因
集中力ややる気は子どもだけの問題とは限りません。集中力が続かないときに考えられる原因として、以下のようなものがあげられます。
【精神的なストレスを抱えている】
子どもはまだ素直なので、目の前の現実をストレートに受け取ってしまいます。
たとえば、友だちとケンカをしてしまったときなど、そのことが原因で精神的に不安定になってしまい勉強に集中できなくなります。
【環境が整っていない】
学習環境にテレビやゲーム、マンガがあった場合、ついついそちらに気が向いてしまいます。ほかにも人の声がする、声をかけられやすいといった環境も集中力を中断させる要因になる場合があります。
【睡眠不足】
睡眠が不十分だと感情が不安定となり、気が散漫になりやすくなります。やる気を促すドーパミンやノルアドレナリンといったホルモンの分泌も不規則になるため、集中して勉強に取り組むことができません。
夏休み中に効率よく勉強するためには、勉強がおもしろいものという意識づけと明確な目標設定が重要になってきます。
夏休み中に差をつける学習法のポイント
夏休み中は旅行、お祭りなどイベントが盛りだくさんです。計画的に過ごさなければ、1ヶ月はあっという間に過ぎてしまいます。そこで夏休み期間中の効果的な学習ポイントについてご紹介します。
スケジュールには余裕をもつ
さきほど、計画を立てて目標を達成しよう、と前向きになることが大切だとご紹介しました。
しかし、目標を達成することばかり意識して、1日の予定の大半を勉強時間にあててしまうと集中力が途切れてしまいます。息抜きをする時間をつくりながら、バランスよく効果的に目標を達成しましょう。
生活リズムをつくる
勉強を効果的に進めるコツは「習慣化させること」です。
生活リズムに合わせながら、毎日同じ時間に勉強に向かわせることで、自発的に「そろそろ勉強する時間だ」という意識づけができます。
整理整頓をする時間をつくる
低学年の間は身のまわりの整理整頓に時間がかかるかもしれません。しかし高学年になってくれば、自分のものがどのように配置されていると心地よいかというのがわかるようになります。
整理整頓は集中力や順序よく物事を進める力を育てますので、1日の勉強スケジュールに整理整頓の時間を組み込むのをおすすめします。
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夏休みの学習習慣の特効薬
とはいえ、ご家庭でこれらすべてを見るのは大変。特に学習計画を立てるというのは、なかなか難しいようです。生活リズムを整えた方がいいとわかってはいても、なかなか思いどおりには動いてくれません。夏休みのたびに、これらのことでお困りの保護者の方に、実はおススメの特効薬があります。
それは、塾の夏期講習会の受講です。面談や模擬テスト、1学期の学校成績などの結果をもとに、経験豊かなプロの先生が学力や課題を的確に把握し、夏休み中の計画・目標を立案してくれるからです。先ほどのレンガ積みの例ではありませんが、目標を具体的にすると、学習効率にかなりの影響を与えてくれます。
また、夏期講習会の時間割がスケジュールとして生活に組み込まれることで、毎日のリズムを作りやすくなります。講習会の授業がある日、課題に取り組む日など、その日ごとの時間の使い方をイメージできる環境に身を置くと、自然とメリハリの効いた生活リズムが生まれてきます。
これまで夏期講習会は余計な出費と思われてきた方も、夏以降も見越したうえで、あらためてご家庭で話し合ってみてはどうでしょうか。この夏は「どうすれば意欲的に勉強に取り組んでくれるだろうか」という視点に立って子どもと向き合ってみるのもよいかもしれません。