学年が上がるにつれて、学校の授業内容は難しくなっていきます。また、中学3年生になれば、本格的に高校受験の勉強が始まります。そのため、中学生になると多くの子どもが塾に通うようになります。
塾に通うことで学校授業の予習・復習や定期テスト対策、志望校別の入試対策など、効率よく受験勉強のポイントを押さえることができます。さらに、一緒に勉強する友だちや熱心な先生に出会うことで、学習する意欲を高めることができるというメリットもあります。
とはいえ、こうしたメリットは必ずしもどのような塾に通っても得られるというわけではありません。
一口に塾といってもその種類は様々で、子どもの学力や性格、行きたい高校などに合わせて慎重に塾を選ぶことが大切です。そこで以下では、中学生の塾の選び方についてご紹介します。
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中学生が塾に行く理由は?通う目的を明確にしよう
そもそも、中学生はどのような目的で塾に通うのでしょうか。目的を明確にすることで、より子どもに合った塾を選ぶことができます。
高校受験のため
中学生が塾に通う理由として最も多いのが「高校受験のため」です。
中学校に入学してから3年後には、高校受験が待っています。高校受験は、住んでいる地域によって入試制度が異なるため、まずは入試制度を理解する必要があります。受験する高校によっては、中学校の授業の内容を習得するだけでは足りず、さらにハイレベルな問題が出題されるケースもあります。
つまり、学校の授業内容の勉強だけでなく、志望校の過去問対策や入試に関する情報など「受験を視野にいれたフォロー」を塾でしてもらうことで、志望校合格に一歩近づくことができるのです。
学校の授業についていけないため
学校の授業を補うことを目的に塾に通う子どもも多くいます。
「中1の壁」や「中1ギャップ」という言葉があるように、中学校に入ってからは学ぶ内容が格段に難しくなります。そのため、小学校の頃は勉強が苦手ではなかったにも関わらず、中学校に入ってつまずいてしまう子どもも少なくありません。
特に数学や英語などの科目は、基本的に積み上げていくかたちで学んでいくものなので、分からないことをそのまま放っておくと、その後つまずき続けてしまいます。そこで、早いうちから塾で予習・復習など日々の学校での勉強を補うことで、苦手単元を作ることなく「中1の壁」をクリアすることができます。
家で勉強する習慣化のため
「家だとだらけてしまい、勉強をしない」と悩まれている親御さんも多くいらっしゃいますが、塾に通うことで学校の授業以外でも勉強する習慣が身につきます。
塾に通うと宿題が出されるので、家で机に向かう時間は確実に増えますし、学習習慣が崩れやすい夏休みなどの長期休暇でも、夏期講習や季節講習を受講することによって、勉強を習慣づけることができます。
また、自習スペースを利用できて、わからないことを先生に質問できるなど「勉強に取り組みやすい環境」が整備されていることも、塾に通う大きなメリットの一つといえるでしょう。プロの講師から様々なアドバイスを受けることもでき、勉強に対するモチベーションを引き上げてくれます。
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塾選びのポイント
みなさんがお住まいの地域にも、たくさんの塾があると思います。指導形態や規模など、塾の種類は様々です。
塾選びでまず必要なのは、現在の学力を正確に把握すること。次に、将来どこの高校を受験するかを子どもと相談しながら明確にしてみること。
あとは、子どもの性格や、「部活と両立できるかどうか」といったスケジュール面も考えて、塾選びをスタートしましょう。
指導形態
塾のタイプは大きく分けて、先生1人に対して生徒が10~30人程度の集団(クラス)指導型と、先生1人に対して生徒が1~4人程度の個別指導型があります。
【集団(クラス)指導型】
決められた時間・カリキュラムで一定のスピードで授業が行われます。同じ目標を持ったクラスの仲間と切磋琢磨しながら学ぶので、学習意欲を高めやすい傾向があります。
ただし、教師1人に対する生徒の数が多いので、教師の目が生徒に行き届かないという場合もあり、自分から積極的に質問や相談することに抵抗がない子どもに適しています。
【個別指導型】
子どもの学力や学習目的、スケジュールに合わせてオーダーメイドで授業を受けることができます。
自分のペースで学習したい、部活や他の習い事と両立したい、自分から積極的に質問や相談をするのが苦手な子どもに適しています。
種類
集団(クラス)指導型では、必ずしも2つに分けられるわけではありませんが、大きく分けて「補習塾」と「進学塾」があります。
補習塾では、学校の成績を上げることを目的とした塾が多く、学校で学習した内容のフォローが中心となります。進学塾では、難関校や上位校を中心に、志望校へ合格するための学習が中心になります。
個別指導型では、「補習塾」と「進学塾」どちらの機能も持った塾が多く、子どもに合った独自のカリキュラムで学校の成績アップや入試に向けた対策などを受けることができます。
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規模
地域密着型の塾から、広範囲の地域で教室を展開している大規模な塾まで、様々な規模があります。
地域密着型の塾では、地域の学校に合わせた授業や受験対策が中心になります。塾生の大半は同じ学校の生徒である場合が多く、比較的なごやかなムードの授業が展開されます。
大規模型の塾では、様々なコースが用意されており、多くの塾では難関校受験クラスから補習クラスまで学力別のクラスが編成されています。また、受験に必要な学習カリキュラムがしっかり用意されており、様々な学校の入試問題の傾向と対策のノウハウを蓄積しているのも大きな強みです。
一般的な公立高校の入試対策には、内申点対策と入試問題対策の2つが必要となります。入試問題対策は3年生から始める子どもが多いですが、内申点対策は1年生のうちから行わなければなりません。基礎をきちんと固めるためには、1年生の頃から塾に通っておくという選択肢もあります。
また、子どもに合った塾を選ぶには、しっかりと調べる必要があるため、ある程度の時間を要します。3年生から通わせるにしても、3年生になってから塾選びをしていては入塾の時期が遅れてしまうかもしれません。余裕を持って調べて、子どもに合った塾を選ぶことが大切です。
多くの塾では、説明会や授業見学、体験授業を受けられます。実際に足を運んでみて、教室の雰囲気や先生との相性、授業の様子など、実際に子どもに合うか確認することもおすすめします。