大阪府立高校の文理学科がスタートした2011年度。2019年の入試からは、大阪府公立高校の中でも大学進学実績の高いトップ10校のうち、すでに文理学科のみの募集となっていた北野高校と天王寺高校以外の8校でも普通科が廃止され、全クラスが文理学科に一本化されました。
※トップ10校 北野、豊中、茨木、大手前、四條畷、高津、天王寺、生野、三国丘、岸和田
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文理学科とは
文理学科とは2011年春に大阪府で新設された学科で、現在は上記の10校に設置されています。どの文理学科も偏差値70前後となっており、成績トップクラスの生徒が集まる学科です。
成績上位の生徒を集め、東大や京大など難関国公立大学合格を目標に学習カリキュラムが設定されています。
入試は難易度の高い「C問題」
文理学科に進学するためには、難関な入試問題を突破しなくてはなりません。
大阪府の公立高校一般選抜の国語、数学、英語は3種類の難易度が設定されています。A(基礎的問題)、B(標準的問題)、C(発展的問題)に分けられており、各高校がこの3種類から入試問題を選択します。
文理学科を導入している高校は10校とも、一番難しいとされているC問題を選択しています。
文理学科への一本化による効果とは
普通科を廃止して全クラスを文理学科に一本化するというのは、簡単にいえば、全クラスを私立高校でいう特進コースにするようなものです。
北野高校の文理学科の場合には、二年進級時に「文科」と「理科」に分かれ、文科では人文・国際に関する学習を、理科では理数・自然科学に関する学習を行います。これは難関国公立大学合格対策のためで、国公立大学は共通テストで5教科7科目(2025年から「情報」を加え6教科8科目)を受ける必要があります。
高大連携の取り組みにより、京都大や大阪大などの最先端の研究にふれる機会にも恵まれ、次のステップアップ(進路決定)に有益なきっかけ作りとなっているようです。
もちろん、大学受験を見すえたハイレベルな授業が用意されていることや、受験のためのカリキュラムがしっかりと組まれているということが、文理学科ならではのメリットだといえるでしょう。
トップ10校では、このカリキュラムを全てのクラスに適用することになります。これはつまり、学校が総力をあげて学力の向上と進学率アップに注力するということです。
文理学科合格のために必要とされる「力」とは
内申点よりも入試本番での得点が重視されるように
また、大阪の文理学科の公立高校の評価制度は、「7割入試本番の得点、3割内申」となっています。実際のところ、文理学科受験者の内申はオール5に近い生徒がほとんどです。
よって、内申での差はつかないと考えていいでしょう。入試当日にどれだけ正解できるかが文理学科合格に直結します。
文理学科の入試科目が3科目から理社を加えた5科目に
大阪府では、2016年まで中学3年時のみの成績が評定されていましたが、現在は中学1~3年時すべての成績が内申点に影響する仕組みを採用しています。昔のように、3年生になってから一気に挽回!というサクセスストーリーは描きにくい時代になっているのです。
特に文理学科を目指すのであれば、中学校3年間を通じて好成績を修め、高い内申点を確保することは必須条件と言えるでしょう。
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2022年度の文理学科の入試結果
2022年度の文理学科の全体の志願倍率は1.38倍でした。同じ年の普通科の全体志願倍率は1.13倍だったので、高い水準であることが分かります。
過去5年分の文理学科全体の倍率をみてみましょう。多少の変動はありますが、一定して高い水準であることが分かります。
2022年 | 1.38倍 |
2021年 | 1.35倍 |
2020年 | 1.41倍 |
2019年 | 1.34倍 |
2018年 | 1.30倍 |
トップ10校の英検使用率
大阪府の公立高校の受験では、英検の優遇制度があります。英検2級を取得していると、入試当日に80%の点数が保証されるのです。
2021年度の文理学科では、英検を活用している割合は50.4%でした。下記の表では、文理学科を取り入れているトップ10校の英検使用率を表した表になります。
高校 | 募集人数 | 英検を活用した人 | 英検使用率 |
---|
北野高校 | 320人 | 336人 | 105.0% |
豊中高校 | 360人 | 180人 | 50,0% |
茨木高校 | 320人 | 285人 | 89.0% |
大手前高校 | 360人 | 179人 | 49.7% |
四條畷高校 | 360人 | 114人 | 31.6% |
高津高校 | 360人 | 90人 | 25.0% |
天王寺高校 | 360人 | 268人 | 74.4% |
生野高校 | 360人 | 56人 | 15.5% |
三国丘高校 | 320人 | 182人 | 56.8% |
岸和田高校 | 320人 | 44人 | 13.7% |
上記の表を見て分かるように、文理学科を受験した学生の多くが英検を活用しています。先述したように、文理学科の受験当日の英語問題は難易度の高いC問題です。そのため、当日高得点を狙うよりも、英検を活用する方が安心して受験に臨めるでしょう。
英検2級は中2で合格しておく
ただし、中学生にとって英検2級合格は難易度が高いです。普段の英語の勉強だけではなく英検のための勉強をする必要があります。
受験勉強に本腰を入れる中3から英検の勉強を始めても手遅れになってしまうので、中2で英検を取得しておくことをおすすめします。中3までに合格しておくことで、英語以外の科目に注力して勉強できます。
当日の入試結果に関係なく80%の点数が取れる英検2級を合格するために、中1~中2から計画的に準備しておきましょう。
まとめ
第一ゼミナールでは、文理学科10校の合格を目指す受験生のために、「最高水準プラスコース」を実施しています。
大阪府文理学科10高合格に最適化されたハイレベルな授業を展開しており、個別フォローも行います。大阪府の問題の特性などを掴んだアドバイスも行っています。
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