1:積極性
当然ですが「事実は1つ」です。けれどもその「受け取め方」は無数にありますが、2つに大別できます。「積極的・肯定的(ポジティブ)」と「消極的・否定的(ネガティブ)」です。象徴的には、乙武洋匡氏がその著書の中で日々、私達が想像を絶する「不便」な生活を強いられながら「(自分のことを)私は一度も不幸と思ったことがない」と書かれていたことです。ところが「五体満足」で、仕事をもち、経済的にもある程度恵まれながら、「幸福感」より「不足感」「不満感」を感じている人が多くいます。どうして、そんなに違うのでしょうか。一般的に「不幸」と思われる「事実」でもポジティブ思考でそれを幸福感と受け止めることもでき、その逆もたくさんあるのです。要は、今出来ていなくても、「やれば出来る(可能性無限)」というポジティブ思考(だから不足感や不満感が生まれない)と「やってもムリ」というネガティブ思考の差です。
この視点を現実レベルに敷衍すれば、拙著「アララ!」から引用すると「よく『失敗を恐れるな』ということが言われますが、私はそもそもこの世の中に『失敗』というものはないと思っています。もし仮にうまくいかないことがあったとしても、そのことを教訓として学び、次の機会によい結果を出すことができれば、それは失敗ではなく『成功へのプロセス』であると考えます。もっと言えば、私は『不幸』というものもこの世にはないと思っています。不幸もまた『幸福へのプロセス』だと思っています。この世の中には、『失敗』も『不幸』もない。それらは『成功』や『幸福』へのプロセスだ、と考えるとけっこう気持ちが軽くなり、『何でもチャレンジしてやろう』という気持ちにならないでしょうか。」
私は何度も石垣島に行く中で、島の自然保護の必要性を痛感し、個人として石垣市長に手紙を出しました。1年後、それがきっかけとなって、島をあげて、自然保護の募金に取り組むことになりました。その後、宮古島も同じ経過を辿りました。もし、あなたが同じことを感じたら、あなたならどうしますか。また、「言霊」(ことだま)と言って「言葉には霊(命)がある」とよく言われます。確かに、人の話で、ポジティブな単語が続けば、自信ややる気が出てきそうな経験は私もあります。私も自分の辞書には「No,can't,but」等、ネガティブワーズはないつもりです。いつも「Yes,Yes and Yes」の気持です。特に、授業での言葉や表情(特に笑顔)は生徒の意欲喚起に大きく影響するでしょうし、通常の業務でもポジティブ思考や言葉は周囲を元気にするから、人もそこに集まり明るくエネルギーも発揮され、それが、必然的に良い結果を生み出すのです。