2:信頼
「人を心から動かす」ことを「人間力の発揮」と表現しています。そのことは仕事でも同僚や周囲の人々とチームワークを発揮し、各々の目標を楽しみながら実現するためにも、個人の生活でハッピーな関係を築いていくためにも、欠かすことの出来ない生涯のテーマだと言えます。特に社会に巣立つ前後に、このことの認識や実践を通じて得られる人間力は、その後のその人の人生に代えがたい財産になると、私は確信します。ところで、もし立場を変えて、あなたが「人から心を動かされる」としたら、その人はどんな人でしょうか。もし、あなたが生徒だったら、もしあなたが保護者だったら、部下だったら、どんな人に「心を動かされる」でしょうか。種々の要因があるかもしれませんが、「信頼できる人(できそうな人)」ということが共通の必要条件ではないでしょうか。
どうすれば、「信頼できる人」に近づけるのでしょうか。もちろん、信頼構築の基本である、「言行一致」「相手を知り、相手の立場に立つ」等々は欠かせません。さらに、組織体での信頼構築に関して言えば、「あなたは何割の部下(人)から信頼され、人間的にも目標とされていますか」に尽きます。その割合が「部下(人)を心から動かせる」割合であり、あなたの職責達成度なのです。また、「ピグマリオン」効果というのが実証されいる通り、多くの人との「信頼」を加速させるのは、相手の「短所を探る」のではなく、「長所を発見」し、自分から先に信頼し、それを適切に表現することです(先制信頼・先制表現)。
このことは、生徒指導や入会面談、取引関係先もふくむ全ての局面で大切なことですが、とりわけ、チームワークで仕事をすることの多い当社では「人を心から動かせる人」が、その中枢やリーダーであれば、「相互信頼の明るい雰囲気」が生まれ、メンバーの人数以上の力を発揮することができます。それ故、当社では「チームワークの発揮」という点から、特別な才能より、「人間力」(「才」より「徳」)が大切と考えます。