学年が上がるにつれ、学校の授業内容は徐々に難しくなります。また、中学3年生になれば、本格的に高校受験の勉強が始まります。そのため、お子さまが中学生になると大半の方々が塾に通うようになるでしょう。
塾に通うことで学校授業の予習・復習や定期テスト対策、志望校別の入試対策など、効率よく受験勉強のポイントを押さえることができます。さらに、一緒に勉強する友だちや熱心な先生に出会うことで、学習する意欲を高めることができるというメリットもあります。
とはいえ、こうしたメリットは必ずしもどのような塾に通っても得られるというわけではありません。
一口に塾といってもその種類は様々で、お子さまの学力や性格、行きたい高校などに合わせて慎重に塾を選ぶことが大切です。そこで今回は、中学生の塾選びについて、詳しくご紹介します。
塾選びのポイントはもちろん、塾選びに失敗していないかどうかを確認する具体的な5つの方法なども紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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中学生が塾に行く理由は?通う目的を明確にしよう
そもそも、中学生はどのような目的で塾に通うのでしょうか。塾通いの目的を明確にすることで、よりお子さまに合った塾を選ぶことができます。
まずは、中学生が塾に通う具体的な目的を5つ紹介します。
高校受験のため
中学生が塾に通う理由として最も多いのが「高校受験のため」です。
中学校に入学してから3年後には、高校受験が待っています。高校受験は、住んでいる地域によって入試制度が異なるため、まずは入試制度を理解する必要があります。受験する高校によっては、中学校の授業内容を習得するだけでは足りず、さらにハイレベルな問題が出題されるケースもあるため、注意しましょう。
つまり、学校の授業内容の勉強だけでなく、志望校の過去問対策や入試に関する情報など「受験を視野にいれたフォロー」を塾でしてもらうことで、志望校合格に一歩近づくことができます。
定期テスト対策のため
中学生にとって、定期テストは非常に重要な要素の1つです。特に公立高校を受験する場合、定期テストの結果は内申点に直結するため、日頃の成績が高校受験の合否に大きく影響するといっても過言ではありません。
学校の授業だけではテスト範囲の理解が不十分だったり、提出物の管理がうまくいかなかったりするケースも少なくないでしょう。しかし、塾では学校ごとのテスト範囲に合わせた対策や出題されやすい問題の演習、効果的な勉強方法の指導などを受けることができます。
その結果、点数アップだけではなく、計画的にテスト勉強を進める力も身につけることが可能です。
学校の授業についていけないため
学校の授業を補うことを目的に塾に通うお子さまも多くいます。
「中1の壁」や「中1ギャップ」という言葉があるように、中学校に入ってからは学ぶ内容が格段に難しくなります。そのため、小学校の頃は勉強が苦手ではなかったにも関わらず、中学校に入ってつまずいてしまうお子さまも少なくありません。
特に数学や英語などの科目は、基本的に積み上げていくかたちで学んでいくものなので、分からないことをそのまま放っておくと、その後つまずき続けてしまいます。そこで、早いうちから塾で予習・復習など日々の学校での勉強を補うことで、苦手単元を作ることなく「中1の壁」をクリアすることができます。
苦手科目を克服するため
「数学だけ極端に苦手」や「英語の文法が理解できない」など、科目ごとに苦手意識を持つ中学生は少なくありません。
苦手科目をそのままにしてしまうと、成績全体が伸び悩む原因になる場合もあるでしょう。しかし、塾では、つまずいている単元までさかのぼって学習したり、理解できるまで丁寧に解説してもらえたりするため、苦手意識の克服につながります。早い段階で対策を行うことで、勉強への自信を取り戻すこともできます。
家で勉強する習慣化のため
「家だとだらけてしまい、勉強をしない」と悩まれている親御さんも多くいらっしゃいますが、塾に通うことで学校の授業以外でも勉強する習慣が身につきます。
塾に通うと宿題が出されるので、家で机に向かう時間は確実に増えますし、学習習慣が崩れやすい夏休みなどの長期休暇でも、夏期講習や季節講習を受講することによって、勉強を習慣づけることができます。
また、自習スペースを利用できて、わからないことを先生に質問できるなど「勉強に取り組みやすい環境」が整備されていることも、塾に通う大きなメリットの一つといえるでしょう。プロの講師から様々なアドバイスを受けることもでき、勉強に対するモチベーションを引き上げてくれます。
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中学生の塾選びのポイント
みなさんがお住まいの地域にも、たくさんの塾があると思います。指導形態や規模など、塾の種類は様々です。
中学生の塾選びでまず必要なのは、現在の学力を正確に把握すること。次に、将来どこの高校を受験するかをお子さまと相談しながら明確にしてみること。
あとは、お子さまの性格や「部活と両立できるかどうか」といったスケジュール面も考えて、塾選びをスタートしましょう。
ここでは、中学生の塾選びのポイントとして、指導形態、種類、規模の観点で詳しく紹介します。
指導形態
塾のタイプは大きく分けて、先生1人に対して生徒が10~30人程度の集団(クラス)指導型と、先生1人に対して生徒が1~4人程度の個別指導型があります。
【集団(クラス)指導型】
集団(クラス)指導型では、決められた時間・カリキュラムで一定のスピードで授業が行われます。同じ目標を持ったクラスの仲間と切磋琢磨しながら学べるため、学習意欲を高めやすい傾向があります。
ただし、教師1人に対する生徒の数が多いため、教師の目が生徒に行き届かないという場合もあり、自分から積極的に質問や相談することに抵抗がないお子さまに適しています。
【個別指導型】
個別指導型では、お子さまの学力や学習目的、スケジュールに合わせてオーダーメイドで授業を受けることができます。
自分のペースで学習したい、部活や他の習い事と両立したい、自分から積極的に質問や相談をするのが苦手なお子さまに適しています。
種類
集団(クラス)指導型では、必ずしも2つに分けられるわけではありませんが、大きく分けて「補習塾」と「進学塾」があります。
補習塾では、学校の成績を上げることを目的とした塾が多く、学校で学習した内容のフォローが中心となります。進学塾では、難関校や上位校を中心に、志望校へ合格するための学習が中心になります。
個別指導型では、「補習塾」と「進学塾」どちらの機能も持った塾が多く、お子さまに合った独自のカリキュラムで学校の成績アップや入試に向けた対策などを受けることができます。
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規模
地域密着型の塾から、広範囲の地域で教室を展開している大規模な塾まで、様々な規模があります。
地域密着型の塾では、地域の学校に合わせた授業や受験対策が中心になります。塾生の大半は同じ学校の生徒である場合が多く、比較的なごやかなムードの授業が展開されます。
大規模型の塾では、様々なコースが用意されており、多くの塾では難関校受験クラスから補習クラスまで学力別のクラスが編成されています。また、受験に必要な学習カリキュラムがしっかり用意されており、様々な学校の入試問題の傾向と対策のノウハウを蓄積しているのも大きな強みです。
一般的な公立高校の入試対策には、内申点対策と入試問題対策の2つが必要となります。入試問題対策は3年生から始めるお子さまが多いですが、内申点対策は1年生のうちから行わなければなりません。基礎をきちんと固めるためには、1年生の頃から塾に通っておくのが効果的でしょう。
また、お子さまに合った塾を選ぶには、しっかりと調べる必要があるため、ある程度の時間を要します。3年生から通わせるにしても、3年生になってから塾選びをしていては入塾の時期が遅れてしまうかもしれません。余裕を持って調べて、お子さまに合った塾を選ぶことが大切です。
多くの塾では、説明会や授業見学、体験授業を受けられます。実際に足を運んでみて、教室の雰囲気や先生との相性、授業の様子など、実際にお子さまに合うか確認することがおすすめです。
中学生はいつから塾に通うべきか?
中学生が塾に通い始める時期に正解はありませんが、目的によって適したタイミングは異なります。
高校受験対策が目的の場合は、中学2年生くらいから通い始めるケースが多いでしょう。一方で、定期テスト対策や学習習慣の定着を重視するのであれば、中学1年生から通うのが効果的でしょう。
特に「中1の壁」でつまずかないためには、早めに塾を検討しておきましょう。
中学生の塾選びが失敗していないかを確認する5つの方法
塾に通い始めたあとも、「本当にこの塾が合っているのか」を定期的に見直すことが重要です。入塾当初は問題なく感じていても、学年が上がったり、学習内容が難しくなったりすることで、合わなくなるケースもあります。
具体的には、以下の5つのポイントをチェックすることで、塾選びが失敗していないかを確認しましょう。
集団、個別の指導形態がお子さまに適しているかどうかを確認する
集団指導・個別指導のどちらが合うかは、学力だけでなく性格にも大きく左右されます。
授業のスピードについていけているか、分からないところを質問できているか、授業中に集中できているかなど、日頃の様子をお通いの塾に確認してみましょう。
集団指導では、「周りと競い合うことでやる気が出ている」や「逆に置いていかれてしまっている」など、お子さまの反応を見ながら、現在の指導形態が合っているかどうかを判断することが大切です。
個別指導においても、先生がお子さまと性格の相性が良くても、成績が上がっているのか、志望校合格に近づいているのか、という相性も重要となります。
定期的にお子さまの成績が向上しているかどうかを確認する
塾に通う目的の中で共通している要素は、学力向上です。そのため、定期テストの点数や通知表の内容などを定期的に確認しましょう。
必ずしもすぐに大幅な点数アップが見られるとは限りませんが、「平均点を超えるようになった」や「苦手科目の点数が安定してきた」などの小さな変化も重要なサインです。
また、成績だけでなく「テスト勉強の進め方が分かってきた」や「勉強に対する姿勢が前向きになった」といったお子さまの変化も合わせて見ていくとよいでしょう。
指導レベルがお子さまに合っているかどうかを確認する
授業内容が難しすぎると理解が追いつかず、簡単すぎると学習効果が薄れてしまいます。
そのため、「授業後に内容を説明できるか」や「宿題を一人で進められているか」などを目安に、指導レベルが適切かどうかを確認しましょう。
もし理解できていない様子が続く場合は、塾の先生に相談し、クラス変更や指導方法の見直しを検討することも大切です。
お子さまがストレスなく通える時間帯・立地かどうかを確認する
実際に塾に通い始めたものの、通塾時間が長すぎたり、帰宅時間が遅くなりすぎたりすると、お子さまの体力的・精神的な負担が大きくなります。そのため、部活動や学校生活と無理なく両立できているか、帰宅後の生活リズムが崩れていないかなどを確認しましょう。
「塾に行くのを嫌がる」や「疲れた様子が続いている」場合は、時間帯や通塾頻度の見直しが必要なサインかもしれません。
必要に応じて、お子さまや塾の先生と話し合うことがおすすめです。
通塾にかかる総額が家計を圧迫していないかどうかを確認する
月謝だけでなく、教材費・模試代・季節講習費などを含めた年間の費用を把握しておくことが大切です。
想定以上に費用がかかり、家計に無理が生じてしまうと、途中で通塾を続けられなくなる可能性もあります。
お子さまはもちろんですが、親御さんの立場でも長期的に無理なく通わせられるかどうかを考えるなど、費用面も含めて冷静に判断しましょう。
中学生の塾選びに関するよくあるQA
最後に、中学生の塾選びについて、保護者の方から特によく寄せられる質問を取り上げ、わかりやすくお答えします。
中学生のお子さまの塾選びに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
ダメな塾の特徴はありますか?
一概に「ダメな塾」と言い切ることはできませんが、お子さまに合っていない塾は確かに存在します。
例えば、入塾前のヒアリングがほとんどなく、学力や目的を十分に把握しないまま一律の指導を行っている塾は注意が必要です。また、授業中に質問しづらい雰囲気があったり、成績や学習状況について保護者への説明やフィードバックがほとんどなかったりする場合も、不安が残ります。
さらに、「とにかく通わせれば成績が上がる」といった根拠の薄い説明が多い塾も、慎重に見極めたほうがよいでしょう。大切なのは、お子さまの状況に寄り添った指導が行われているかどうかのため、定期的に確認をすることがおすすめです。
塾で伸びる生徒の特徴は?
塾で成績を伸ばしている生徒には、いくつかの共通した特徴があります。
代表的なのは、「分からないことをそのままにしない姿勢」や「宿題や復習を継続して行う習慣」です。授業を受けるだけで満足せず、自分で考え、理解しようとする姿勢が成長につながります。
また、明確な目標を持ち、先生からのアドバイスを素直に実践できる生徒ほど、成果が出やすい傾向があるでしょう。塾に任せきりにするのではなく、家庭でも「最近、塾の調子はどう?」や「どこが難しい?」と声をかけ、学習状況を共有することが成績向上を後押しします。
中学生は塾に行かせるべきですか?
必ずしも、すべての中学生が塾に通う必要はありません。家庭学習だけで安定した成績を維持できている場合や学習習慣がしっかり身についている場合は、無理に通わせる必要はないでしょう。
一方で、「学校の授業についていけていない」や「定期テストの点数が伸び悩んでいる」、「高校受験に向けて何から始めればよいか分からない」などといった不安がある場合には、塾を活用することで学習の方向性が明確になります。
お子さまの学習状況や性格を踏まえたうえで、塾を必要に応じて取り入れるという考え方が大切です。
中学生の塾選びのポイントを押さえてお子さまに最適な塾を選ぼう
中学生の塾選びで最も重要なのは、「有名だから」や「周りが通っているから」といった理由だけで判断しないことです。
塾にはそれぞれ特徴があり、どれが正解というものではありません。大切なのは、お子さまの学力・性格・学習目的・生活リズムなどに合っているかどうかです。集団指導か個別指導か、指導レベルや通いやすさ、費用面などを総合的に考え、無理なく通い続けられる環境を選びましょう。
これらを事前に確認するために、多くの塾では、体験授業や説明会が用意されています。実際に足を運び、教室の雰囲気や先生との相性を確認し、親子で納得したうえで決めることが、中学生の塾選びで失敗しないための最大のポイントといえるでしょう。
本記事を参考にお子さまに合った塾を選び、前向きに学習へ取り組める環境を整えてください。