中学校生活が始まると、生活リズムや学習方法が大きく変わります。2021年に実施された教科書の改訂により、学習内容やペースも大きく変化しました。
これから紹介する「中学準備」をしっかり行うことで、お子さまがスムーズに中学生活をスタートできるようになります。
そのために、ぜひ中学入学までにやっておきたいことを教科別にご紹介します。
お子さまが自信を持って中学生活を迎えるために、準備を進めていきましょう。
授業料1か月無料など
新学年へのスタートを応援!
この記事は、顧客満足度No.1の関西で展開する学習塾
「第一ゼミナール」が監修しています。
この記事は、顧客満足度No.1の
関西で展開する学習塾
「第一ゼミナール」が監修しています。
生活リズムを「中学生仕様」に
まずは、生活リズムと学習方法を「中学生仕様」に変化させることが大切です。
中学校に進学すると、教科の数が増え、学習スピードや難易度も大幅にアップします。必然的に授業時間も増え、それにプラスして部活動や行事などで、学校で過ごす時間は長くなります。家庭での学習時間も変化します。
そこで、早いうちに自分で日々のスケジュールを立てて、自主学習をする習慣を身につけていれば、忙しい中でも計画的に勉強ができる毎日を送ることができるでしょう。
生活リズムを変えるには時間がかかります。中学校に入っても自信を持って日々の生活を送るためには、小学生のうちから徐々に学習方法や生活スタイルを「中学生仕様」へとシフトチェンジさせていくことが必要です。
算数:「分数」と「文章題」を復習
中学校の数学では「数学と日常生活を結び付けた文章問題」が積極的に取り入れられています。
そのため、中学入学までに「文章題」をしっかりと復習し、言葉の中から必要な情報を正しく抽出する練習、いわゆる「読解力」を磨くことをおすすめします。
さらに、中学校の数学では、小数よりも分数の計算が頻繁に出題されます。中学入学までに分数の計算問題を見なおして、速く、正確に解けるように復習し、分数に慣れておくことが大切です
整数の計算と遜色ないほどに分数の計算が得意になれば、中学校の数学にも柔軟に対応できるようになるでしょう。
社会:歴史の時代の順番を覚える
中学校の社会は、統計や資料、データから読み取る要素が強化されています。なかでも歴史は履修時間が増加するために、まずは小学校で学んだ内容をもう一度振り返っておきましょう。
歴史を学ぶ…というと、どうしても「暗記」ととらえて、苦手意識を持ってしまうかもしれません。まずは、「歴史に興味を持つ」環境をつくってあげることを意識してみてください。
例えば、歴史を題材とした漫画などの読みやすい本からスタートするといいでしょう。お気に入りの歴史上の人物を見つけ、その人物を起点に、歴史への興味や関心が広がり、学習がはかどるパターンはよくあります。
最近では、SDGs(持続可能な開発目標)に関連したテーマも増えています。SDGs関連のニュースを一緒に見たり、家族の会話の中で話題にしたりするなど保護者の方も意識することにより、SDGsに対しての知識が自然に身につくのでおすすめです。
英語:小学校で習った英単語の復習
中学校英語では、小学校で学んだ600~700語に加え、新たに1600~1800語を習得します。さらに、中学1年生では、小学校で習得した英単語と新出単語の運用練習をメインに行います。
入学前に小学校で習った単語を復習し、中学での英語の授業に備えることが重要です。1日数分でもいいので、単語を声に出して読む、単語のスペルを覚える、単語を何も見ないで書くという時間をつくってみましょう。
例えば、「1日5単語覚える」を毎日続けることができれば、単語の記憶だけでなく、継続的な学習の習慣が身につくはずです。保護者の方も一緒になって競い合ってみるなどの工夫も面白いかもしれません。
さらに中学校では、原則授業が英語で行われたり、4技能のうちの「スピーキング」が、「やりとり」と「発表」という内容に分かれたりするなどの、大きな変化があります。
単語を覚える習慣以外にも、小学生向けの英語教育番組などを一緒に見て、発音したりすることで、耳や口を英語に慣らしておくこともおすすめです。
国語:「漢字力」を強化
国語の基本は、文章を読み、その内容を正しく理解することです。そのためには、語彙力が必要になります。さらにその語彙力を鍛えるには、漢字の読み書きができることが重要です。
正しい読み書きに加えて、一つひとつの漢字の意味の理解を深めて語感を磨く訓練を継続していると、国語だけでなくほかの教科の理解度にも必ず好影響が出てきます。
また、中学校になると、必ず漢字で解答しなければいけない問題が多く出題されます。このような問題は正しい漢字を書けないと不正解となりますので、小学生のうちから少しずつ、漢字力を鍛えておくことが大切です。小学校、特に高学年で習った漢字はドリルなどを使って、おさらいをしておきましょう。
わからない言葉と出会うたびに、「辞書で調べる」のを習慣づけるという学習方法を取り入れるのも、語彙力強化に効果的です。勉強中だけでなく、読書やテレビ視聴などの日常生活の中でも、意味がわからない単語などを見つけたら辞書で調べる、ということを繰り返しましょう。
ただ、漢字や語彙は何度も接することで使い方を自分の中でかみ砕き、徐々に操れるようになっていくものです。裏を返せば一朝一夕には身につきにくい力とも言えます。小学生のうちから地道に取り組むことが将来の学力底上げにつながるので、コツコツと続けていきましょう。
理科:お子さまに「興味を持ってもらう」ことから
2021年の教科書改訂で、中学校の理科は実験観察の目的や手順、予想や解説などプロセスを重視した内容になりました。先生と生徒で会話して授業が進められていく機会が多くなったことも特徴のひとつです。これまでにも増して、読解力と知識事項の整理が求められています。
そこで、中学入学準備として必要なのが、まずは「理科に興味を持つこと」です。
例えばご家庭でなら、空や山、川などの自然の観察はもちろん、風呂場やキッチンなどの身近な場所で起こっている現象に対して「なぜこうなるのかな?」と、お子さまが疑問を発見して興味を抱くきっかけとなるような発問を心がけるなどです。お子さまが自身の目や耳で感じたことに対して「なぜ?」と思える習慣がついてくれば、それは理科への興味につながります。
保護者のみなさんもご自身の経験の中で、同じ授業を受けていても、その内容に疑問や興味・関心を持つ姿勢が身についているかどうかで、理解度には大きな差が出ることがあることをご存知ではないでしょうか。「なぜ?」は学習を深める上での、何よりの「栄養」なのです。
中学校準備にかかる費用も確認しておこう
中学校へ進学する際には、学費だけではなく、制服や鞄、文房具、給食費や部活動費など、さまざまな費用がかかります。特に公立中学と私立中学でかかる費用には大きな差があるため、事前に確認しておきましょう。
【公立中学進学にかかる費用目安】
- 制服:約6万円(夏服・冬服含む)
- 通学費:約2万円
- 通学用品費(カバンや上履きなど):約2万円
- 学費(初年度):約45万円(学校教育費+学校給食費+学校外活動費)
合計:55万円程度
【私立中学進学にかかる費用目安】
- 制服:約11万円(夏服・冬服含む)
- 通学費:約10万円
- 通学用品費(カバンや上履きなど):約3万円
- 学費(初年度):約162万円(学校教育費+学校給食費+学校外活動費)
合計:186万円程度
参照:令和5年度 子供の学習費調査 (3)中学校
上記はあくまでも目安ですが、公立中学と私立中学では「131万円」ほどの差があります。
進学先の選択によっても家計の負担が大きく変わってきます。子どもの進学を控えるご家庭では、費用の違いをふまえ計画的に準備を進めていきましょう。
授業料1か月無料など
新学年へのスタートを応援!
中学校での学習生活は高校・大学入試にも大きく影響する
2021年に行われた教科書改訂により、中学校の学習は大きく変化し、高校・大学入試改革へと繋がる内容になりました。つまり、中学生の段階でしっかり学習しておくことで、その後に続く高校・大学入試に大いに活かすことができるというわけです。
中学入学前から準備を始め、学習習慣を確立しておくことで、お子さまは自信を持って楽しく充実した中学校生活を過ごすことができるでしょう。