小学校時代にはそんなにがんばって勉強しなくても成績がよかったのに、中学生になったら急に勉強についていけなくなって成績が下がってしまった……。
小学校の勉強と中学校の勉強とでは学習の範囲や難易度が異なるため、中学校に入って勉強でつまずいてしまう子どもが実は多いのです。こういった場合、子どもは大きな挫折感を抱き、自分に対する自信をなくしてしまうことになります。
そこで今回は、挫折を挫折のままにせず、成長のチャンスに変える方法について考えていきましょう。ここであきらめてしまうか、成長のチャンスに変えられるか、その差がお子さんの将来を変えるかもしれません。
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才能・能力をほめるのは危険!?
お子さんに対して、「あなたは頭がいいのよ」「あなたは賢い子だから」などというほめ方をしていませんか?
もし、日頃からこういったほめ方をしているのであれば、それはちょっと考えものです。
なぜなら、これらの言葉は才能や能力についてほめているものだから。
このような言葉を日常的にかけられている子どもは、自分自身の才能や能力に対して一方的に過信してしまうようになります。
そのため、何かひとつ失敗をしたときに、その子どもは自分自身の素質を否定されたような気持ちになり、「自分はだめだ、自分はできない子だ」と、自分に対する自信を一気になくしてしまうのです。
また、このように才能や能力を強調して子どもをほめてしまうと、子どもは努力することを嫌うようにもなってしまいます。特に小学生のうちは、要領のよい子であれば、そんなに勉強しなくてもテストで高得点をとれたり、いい成績を収められたりすることも。
そうなると、努力せずによい成績をとれることが才能や能力のある人間である証(あかし)だと勘違いしてしまいがち。そして、努力することを怠るようになったり、もっと悪いことには、努力が必要な物事や新たな挑戦を避けるようになったりしかねません。
この点に関しては、スタンフォード大学のC・S・ドゥエック教授による学術研究で興味深い結果が出ています。才能や知能を偏重し、本来備わっている能力が生まれ持って固定されたものだと信じている人は、失敗に弱いばかりか、挑戦を恐れるようになり、新たな物事を学ぶ意欲が薄いというのです。
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努力こそ、成功の秘訣だと教えましょう!
では、お子さんの成長をうながすためには、どのように声かけをするのがよいのでしょうか。
前述した内容からいえるのは、才能や知能、能力ではなく努力をほめるべきだということです。テストでいい点をとったときには、「あなたは本当に頭がいいわね」ではなく、「あなたは本当によくがんばっているわね」と、「努力したこと」をほめるようにしましょう。
反対に、テストでよくない成績だったときには「次はもっとがんばろう」と、努力を応援する言葉を。「あなたは数学が苦手なのね」「あなたは賢いんだから次は大丈夫よ」などと、才能や知能に言及するような声がけはNGです。
このように、努力こそが成功の秘訣だと伝えることで、お子さんの思考は前向きになり、成長意欲は強くなります。たとえ何かひとつ失敗しても、「わたしは能力がないからだめなんだ」とあきらめることなく、「もっと努力すればできるようになる」「どうすればできるようになるだろう」と、失敗を成長のチャンスに変えていけるはずです。
いかがでしたか。
中学校に入って勉強でつまずくのはよくあること。重要なのは、「そのときどういった対処をするか」です。
挫折は成長のための最大のチャンス。
お子さんがよい方向に伸びるように、保護者の方が上手に導いてあげてくださいね。