高校受験にむけて、お子さまの志望校合格を目指して偏差値を上げたいと考えるご家庭は多いでしょう。
偏差値を上げるためには、勉強時間を確保して正しい勉強法を知ることが重要です。正しい勉強法を押さえ、必要な勉強時間を確保できれば、偏差値を10上げることも不可能ではありません。
この記事では、偏差値を上げるために効果的な勉強法と、実際に必要な勉強時間について解説します。
志望校合格のために偏差値を上げたいというお子さまが、今すぐ実践できる勉強法になります。家族一丸となって、お子さまの志望校合格を掴み取りましょう。
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偏差値
そもそも偏差値とは何なのか、どのように計算されているのかはご存じでしょうか。
偏差値は、現在の学力を客観的に把握し、内申点とのバランスを考えながら、志望校を決めるための重要な指標です。また、偏差値を把握することで、志望校合格の可能性や合格に必要な勉強量もわかります。
ここでは、偏差値の基礎知識とお子さまの偏差値を知るための方法を紹介します。まずは、お子さまの偏差値を知り、現在のお子さまの位置を把握しておきましょう。
そもそも偏差値とは?
偏差値とは、その試験を受けた集団の中で自分がどれくらいの位置にいるかを表す数値です。
自分の得点と平均点との差を基に計算されます。平均点と同じであれば偏差値は50、平均点より高ければ偏差値は50を超え、逆に平均点より低ければ50未満になります。
これにより、お子さまの現在の学力を客観的に把握し、志望校合格に向けた計画を立てることができます。
偏差値のしくみ
偏差値は平均点からの差だけではなく、「標準偏差」も考慮されます。
標準偏差とは、試験での点数のばらつきのことで、各点が平均点からどれくらい離れているかを測定します。100点満点の試験で同じ得点、同じ平均点であったとしても、標準偏差が異なると偏差値も異なってきます。
- 標準偏差が小さい…集団の得点が平均点の周りに集中している。少しの得点差でも大きく偏差値が変動する。
- 標準偏差が大きい…集団の得点が広範囲に分散している。同じ得点差であっても偏差値への影響が小さい。
受ける試験によって偏差値は変動することを理解しておきましょう。
お子さまの偏差値を調べる方法
お子さまの偏差値を調べる方法は、主に以下の2通りです。
1.模試を受ける
模試を受けることで、お子さまの今の得点や偏差値とともに、平均点や志望校の合格率などを知ることができます。
ただし、模試によって難易度や受験者のレベルはさまざまであり、出てくる偏差値は異なります。複数回受けることで、より正確にお子さまの学力が把握できるでしょう。
2. 自分で計算する
偏差値は少し複雑ですが、自分で計算することもできます。
以下、計算方法になります。
- 標準偏差=(個人の得点-平均点)の2乗/√受験者数
- 偏差値=(個人の得点-平均点)/標準偏差×10+50
(例)
個人の得点:75点
平均点 :60点
受験者数 :100人
- 標準偏差=(75-60)の2乗/√100=22.5
- 偏差値=(75-60)/22.5×10+50=56.7(少数第二位四捨五入)
上記のように難しい計算式を使用しますので、自分で計算するのが面倒な方は模試の受験をおすすめします。
偏差値を上げるために必要な勉強法5選
お子さまが偏差値を上げるためにやるべき勉強法を5つご紹介します。
偏差値を上げたいすべての方に効果的な勉強法ですので、ぜひこれらを実践してみてください。
1.具体的な目標を設定する
偏差値を上げるためには、どの教科の偏差値をいつまでにどれだけ上げるのかと言った具体的な目標設定が重要です。
まずは、お子さまの偏差値と志望校の偏差値の差を確認しましょう。次に、どの教科の偏差値をいつまでにどれだけ上げるのかを決めます。
少し頑張れば達成できそうな具体的な目標を設定して、毎日の成果を確認することで、継続力も身に付きます。
また、勉強科目についても、自分の得意科目と苦手科目、現在の偏差値などを把握して、具体的な目標を設定しましょう。目標設定が難しいときは、お子さまの成績や個性を把握している、塾や学校の先生に相談してみるとよいでしょう。
2.日々の生活を見直して勉強時間を確保する
具体的な目標が決まったら、次は勉強時間を確保することです。
1日のスケジュールを見直し、さらに勉強できる時間帯がないか、どの時間帯が勉強に集中できるかを見直してみましょう。
また、人間の集中力は長時間維持できません。25分間集中して勉強し、5分間の休憩を取る「ポモドーロ法」を取り入れるなど、集中力を維持しやすい勉強のサイクルを探してみてください。
勉強は長期に渡るので、適度な息抜きや遅れを調整する時間も必要です。お子さまの目標や高校受験までの期間などを考慮し、無理のない勉強計画を立てましょう。毎日コツコツと勉強することで、偏差値アップにつながります。
3.勉強に集中できる環境を整える
偏差値を上げるのに、勉強に集中できる環境を整えることも重要です。
必要な教材や文房具を常に準備しておく、図書館や自習室など静かな場所を確保する、スマートフォンやゲーム、漫画など注意が散漫になるものは勉強中には遠ざけておくなど、勉強に集中できる環境を整えましょう。
学校以外での勉強時間は、1日数時間です。この数時間に集中して勉強できるかどうかで、お子さまの進路が決まると言っても過言ではありません。
長時間ダラダラと勉強するのではなく、短時間に集中して勉強するほうが成績アップにつながりやすいでしょう。家族みんなで協力して、家でも勉強に集中しやすい環境を整えてください。
4.基礎を固める
偏差値を上げるためには勉強の基本となるのは基礎固めが必須です。
基礎をしっかり習得できているからこそ、応用問題や発展問題にも対応できます。
おすすめの基礎固めの方法は、学校の定期テストの復習です。定期テストには、中学生に身につけておいて欲しい基礎的な問題が多く出題されています。そのため、定期テストを復習することで、基礎学力が向上して応用力の土台を固めることにつながります。
偏差値50未満の場合は、基礎が積み重なっていない可能性が高いです。逆に言えば、基礎を固めてしまえば、偏差値50は目指せます。
また、偏差値60以上を目指している場合は、苦手分野を克服する必要があります。難関校を目指す場合にも基礎固めは重要です。
基礎固めには多くの時間と努力が必要となりますが、そのぶん大きな成果も期待できます。早いうちから勉強習慣を身につけておきましょう。
5.問題集を完璧に仕上げる
偏差値を上げる効果的な学習方法として、1冊の問題集を完璧に解けるまで使い込むこともおすすめです。
新しい問題集を何冊も買うのではなく、同じ問題集を何度も解いて、最終的には全ての問題が難なく解ける状態まで仕上げましょう。何度も復習することで、自分の苦手な問題や分野がわかり、克服することで、学力の底上げが期待できます。また、1冊の問題集を完璧に解けるようになれば、達成感や自信が得られ、精神的な成長にもつながるでしょう。
問題集は、お子さまの現在の学力に合ったものを選ぶことが重要です。
図や絵が多く、解説も丁寧な基礎的な問題集、難易度の高い問題が多い応用問題集、5教科がまとまった総合問題集など、さまざまな種類があります。書店などで実際に中身を確認して、内容や解答・解説がわかりやすいもの、2~3ヶ月程度で最後まで解けるボリュームの問題集を選びましょう。
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偏差値を40台から50台に上げるために必要な勉強時間
偏差値を上げるためには、どれくらいの勉強時間が実際に必要なのかが気になっている方も多いでしょう。
現状の偏差値や目指す高校の偏差値によって必要な勉強時間は異なります。今回は「偏差値40台のお子さまが高校受験までに偏差値50台を目指す」場合を例に、必要な勉強時間について解説していきます。
一般的には偏差値40台から偏差値50台まで上げるために必要な勉強時間は、約270時間と言われています。偏差値40台のお子さまの特徴として、日頃の勉強時間が足りていないことが多いです。そのため、勉強習慣が身につくと偏差値が急激に上がりやすい傾向にあります。
偏差値60以上を目指す場合は、勉強時間をさらに増やし、勉強内容の質も高めていく必要があるでしょう。
ここからは、偏差値40台から偏差値50台まで上げるために日常的に必要な勉強時間を学年別にご紹介します。志望校合格のためには、1日にどのくらいの勉強時間が必要なのか確認してみてください。
中学3年生に必要な勉強時間
中学3年生の夏休みには、中1からの総復習を行う必要があるため毎日5時間以上、志望校が固まる2学期以降は学校の授業以外に1日3~4時間の勉強が必要です。冬休み以降は、平日5時間、休日は8時間の勉強時間を確保しましょう。
現在の偏差値が40台の場合でも、焦らずにまずは毎日机に座って勉強する習慣を身につけることから始めてください。4月から夏休み前までは、1日30分から始めて勉強が苦にならないよう習慣づけましょう。
毎日続けて勉強する習慣を身につけ、勉強に対する苦手意識を克服することができれば、1日数時間勉強することも難しくありません。毎日、歯磨きをするように机に座れるようになれば、偏差値はグンと上がりやすくなっています。
中学1・2年生に必要な勉強時間
中学1・2年生の間は、勉強する習慣を身につけることが重要になってきます。まずは平日1日30分、休日1日1時間から始めて徐々に増やしていきましょう。
毎日の勉強習慣が身についてきたら、宿題や授業の復習などで1日1時間、テスト前の平日は1日3時間、休日はさらに2時間程度の勉強時間を確保しましょう。約6ヶ月で偏差値50ほどの学力は身につくはずです。
この時期に重要なのは、勉強する習慣を身につけることです。受験生になってから勉強しようと思っていると手遅れになることがあります。中学1・2年生の学習内容の定着が不十分だと、中学3年生になってから基礎を固めるための復習の時間が膨大に必要となります。
中3になって勉強に取り組んだからといって、急に長時間勉強できるわけではありません。中1の頃から毎日コツコツと勉強する習慣を身につけ、中3になったときに受験体制にスムーズに切り替えられる準備をしておくことが大事でしょう。
また、中学1・2年でも学校の定期テストは内申点に影響するため、気を抜かずにしっかり勉強していい成績を取るようにしましょう。
お子さまの偏差値を上げるために保護者の方ができること
最後に、お子さまが偏差値を上げようと毎日努力している時に、保護者の方ができるサポートをご紹介します。
お子さまが集中して勉強に取り組みには、保護者の方の協力も必要です。家族一丸となって、高校受験を乗り切りましょう。
生活リズムを整える
お子さまが勉強に集中できるように、生活リズムを整えてあげましょう。
休日であっても平日と同じ時間に起きて、同じ時間に寝ると言った規則正しい生活を送れることが大切です。休日も平日と同じ時間に起こして、夜更かしをしないように声掛けするなどサポートしてあげてください。
また、朝の時間帯は特に集中力が高いので、少し早起きして通学前に毎朝1時間でも30分でも勉強をすると効果的です。
家の中の環境を整える
塾や学校のような勉強に集中できる環境を家でも整えてあげましょう。
ほかの家族の方の家での過ごし方が大きな影響を与えていることがあります。
勉強部屋にゲームや漫画など気が散るものを置かないのはもちろんですが、大きな声でテレビを見たり、兄弟姉妹が大騒ぎをしたりしていないでしょうか。お子さまが勉強をしている間はできるだけ静かにする、無駄に声をかけないなど、勉強に集中できる環境を家族で整えてあげることも、保護者の方ができることの一つです。
家でも毎日数時間、休日には7~8時間の勉強が必要になります。家でどれだけ勉強に集中できるかが、偏差値を上げるための重要なポイントになってくるでしょう。
親子のコミュニケーションをとる
親子のコミュニケーションをとることも偏差値を上げるためには重要です。
日常の会話を通じて、お子さまの悩みや不安を理解し、適切なアドバイスや励ましを行いましょう。
例えば、勉強の進捗状況や困っていることについて聞くことで、お子さまが感じているストレスを軽減できます。また、お子さまの意見や感情を尊重することで、お子さまは保護者の方に対する信頼感を持ち、自信を持って勉強に取り組むことができます。
さらに、定期的に家族での時間を作り、リラックスした環境で話し合う機会を設けることも効果的でしょう。保護者の方がお子さまの努力を認め、サポートする姿勢を見せることで、お子さまは安心して学習に集中できるようになります。
コミュニケーションを大切にすることで、お子さまの学習意欲を高め、偏差値向上に繋げることができます。ぜひ毎日少しだけでも親子のコミュニケーションをとる時間を設けてみてください。
塾や家庭教師を活用する
お子さまの偏差値を上げるサポートとして、塾や家庭教師の利用を検討してもよいでしょう。やはり、最も短期間で効率的に偏差値を上げる方法は、塾や家庭教師などの勉強のプロの力を借りることです。
勉強時間が確実に確保できるだけではなく、成績が伸びないときや進路に迷ったときも、専門的な知識と経験を持つプロの講師に相談にのってもらえます。また、自分の弱点について、客観的な視点からアドバイスをもらえ、学習がスムーズに進められるでしょう。
特に、塾には多くのライバルたちが通っているので、互いに良い影響を与え、モチベーションの維持につながります。受験に関する最新情報やノウハウが多く集まるので、悩みや問題をすぐに解決できるのは魅力です。
一人で勉強をしているものの成績が伸び悩んでいる場合は、塾や家庭教師の利用も検討してみてください。
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まとめ
偏差値が上がるための勉強法と必要な勉強時間をご紹介しました。
偏差値を上げるために最も重要なことは、毎日コツコツと勉強し続けることです。基礎をおろそかにせず、無理のない計画を立てて実行すれば、偏差値を10上げることも可能です。また、勉強し続けるためには学習環境を整える必要があり、家族の協力も不可欠となります。
もし、お子さまが一人で勉強をし続けるのが難しいのであれば、塾や家庭教師の活用を検討しましょう。勉強のプロから勉強方法を学べば、学習効率が飛躍的に上がり、偏差値アップにつながりやすくなります。
勉強につまずいたときやモチベーションが下がってしまったときも、プロが伴走してくれていれば、客観的な視点からアドバイスをもらえるので、学習が止まることなくスムーズに進められるでしょう。
ぜひこの勉強法を実践して偏差値を上げ、志望校合格につなげてください。